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いわて林業女子的木工職人への道⑪  ~ウッドターニング講習3

 年をまたいでしまいましたが、ウッドターニング講習のレポートはまだ続きます(汗)

前回、丸太をチェーンソーで伐ってさらにバンドソーで粗取りするところまで報告しましたが、 粗取りした木の塊は旋盤に固定し回転させ、そこに刃物を当てて削っていきます。
 外側(うつわの外周)をつくるときも内側(うつわの中)を彫るときも、木材がいちばん厚く残っているところから削るのが鉄則。たぶんココはすごく重要。さらに、マニアックですが、ガウジ(刃物の名称)の太さの中心とツールレストの高さが一直線上になるように。ここも重要。迷ったらここに立ち戻らねば。

 通常、うつわをつくるときは外側からつくります(たぶん)。
木工旋盤はろくろと違い途中までは右からと左からと2点で固定して回します。上↑の木の塊でいうと、右側がうつわの底、左側がくりぬいて内側になるほうです。底の部分は全部削ってしまうわけではなく、旋盤に固定する部分を作らないといけないので、底の下にさらに数センチ残します。

「底の下の数センチ」というのが、樹皮付近の1.5㌢のことです。高台のようにみえますが、そうではなく、次の工程でこの部分をつかんで木の塊を旋盤に固定するためのつかみです。(字にするとわかりにくい……)

 外側のアウトラインができたら、今度は固定方法を替えて、内側を彫りこんでいきます。ここに来てようやく「うつわ」らしき形状になってきます。
ここでもやはり、木材がいちばん厚く残っているところから削るのが鉄則。中心部近くから小さなお椀型に彫り始めて、徐々にそのお椀型を広げていくような感覚です。

とにもかくにも大事なのは、木材に刃物を当てる角度
木は削ってしまうと元に戻らないし、旋盤は周り続けるし……で焦ってしまい、最初は落ち着いて刃物の角度を考えていられない、というのが正直なところですが、少しでも不安になったら旋盤を止める、または刃物を下ろして考えるのが正解。誤った角度で当て続けるとどんどん変な段差がついたりして修復不可能な状態になってしまいます。

 そんなこんなで3日間の講習で、センターワーク1個、フェイスワーク3個のうつわをつくってきました。
フェイスワークのうちの2個は上↑のようなナチュラルエッジという樹皮を残すタイプのものです。
センターワークはバンドソーを使わずに仕上げられると言うメリットは大きい反面、彫りこむ作業は思った以上に難しく、さらに割れやすいというリスクもあります。

 木工女子への道のりは思った以上に険しそうではありますが、今回の講習の成果を生かして、千里の道も一歩から、がんばりたいと思います。

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