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騙されないための本 1

以前、騙される前にこれを読め という本のリストを作ったのだけど、最近私のノートを読んでくださる方も増えたので、改めて紹介してみようと思う。

シャーマーかガードナーかは好みのわかれるところなんだけど、自分が最初に読んだのがガードナーという理由で、まずガードナーをお勧め。文庫になっているけど上下2巻なので両方買って読んでね。翻訳にやや難ありとの評価もあるので、いつか一緒に洋書読書会したい本の一つ。




原書はこちら。1957年の本なんだけど、ここで取り上げられているニセ科学とかニセ医療が未だに大手を振ってることに驚きます。彼らはそもそも科学の進歩と関係ない世界の存在。100年前、200年前の教祖の考えはいつか科学に証明されるはずと信じて揺らがない。

目次を見れば

1巻が

科学の名において―擬似科学と奇人のプロフィル
平たい大地、中空の地球―地球空洞説の周辺
地球をゆるがした怪星たち―聖書の奇跡の「天文学的」裏づけ
くたばれアインシュタイン―相対論の揚足とり
地質学対創世記―進化論への抵抗
憎悪を煽る人々―人種差別の「科学的」基礎
医療の四大宗派―同種療法、自然療法など
食物のあぶく流行―断食からハウザー食まで
オルゴン理論―オルガスムと宇宙論
ダイアネティックス―出生前記憶と精神治療
ESPとPK―ラインの実験の問題点

2巻が

円盤狂時代の開幕―異星人が地球を見張ってる?
占い棒と占い振子―地下水や石油、病気や性別もピタリ
生命をつくり出す人々―現代のホムンクルス
ルイセンコの勝利と敗北―科学が権力にすり寄るとき
アトランティスとムー―「失われた大陸」の魔力
ピラミッドの神秘―数字が未来を予言する
奇跡の医療機械―えせ医師たちのボロもうけ
めがねを捨てろ!―オルダス・ハクスリーもだまされた近眼治療
奇妙な性の理論―男女児の産み分け、若返り、保留性交など
一般意味論とサイコドラマ―精神治療のわき道
骨相学から筆跡学まで―性格判断のいろいろ

ニセ科学批判の賽の河原感がじわーっと押し寄せてくる。

けれどもこうした本を初めて読む人にとっては、古典であって現在も役に立つというすごくおいしい本だと思う。ガードナーの気遣いに満ちたユーモアも好感度がアップの要因。

最近ニセ科学批判に目覚めた人、ニセ科学批判批判に心惹かれる人も、まずはこれを読め! 読書の秋にぜひ!

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