卒業旅行でJR北海道全部乗ってみた 其ノ貮拾壹
いままでのあらすじ
長万部駅から倶知安駅までは立ち乗り、
倶知安駅から小樽駅までは着席、
小樽駅から札幌駅までは
ショルダーバッグ引っ提げたまま
吊り革も掴めずに立ち乗り。
もはや体力も限界に達した筆者は、
6日かけてやっとこさ函館本線を完乗した。
また札幌に来たけど
何もせずに学園都市線に乗る。
ここまで札幌でとった行動は
筆者の地元地銀の支店で金を卸しただけ。
札幌〜北海道医療大学
ホームに停まっていた当別行きの列車を見送り、
次発17時30分発の北海道医療大学行きに乗る。
各駅の近くに学校が多く存在することから、
この路線は学園都市線という愛称がある。
ちなみに正式名称は「札沼線」。
かつて、札幌駅と石狩沼田駅とを
結んでいた路線だったのでこういう名前なのだ。
しかし、石狩沼田駅側はドル箱路線の
函館本線とほとんど並行しており、
戦時中の時代ですら
まともな収入が得られなかったので、
1972年に新十津川〜石狩沼田間が廃止。
いつの時代も変わらず、
普段使わない癖に廃線を打診されると
急にゴネ始める沿線住民よろしく、
こちらの路線が廃止する時も
沿線自治体はゴネたらしい
(最終的に代替交通の充実さと自治体の財政を
優先させただけマシではあるか)。
さらに北海道医療大学〜新十津川間も
2020年に廃止した。
末期の新十津川駅は
なんと1日1本しか発着しない、
始発が最終列車という界隈で有名な駅だった。
閑話休題
もはや路線の正式名称はJR北海道ですら
呼称していない路線は
今や立派なドル箱路線。
通勤客も多く乗り(立ち客はいないが)、
札幌駅を発車。
駅に着く度にどんどん乗客は減っていく。
乗る客が全くいねえぞこの路線。
なお、JR北海道でに一番新しい駅の
ロイズタウン駅は通過してしまった。
まあ、この駅の周りは
ロイズタウンの工場しかないから…
あいの里公園駅を発車すると、
乗客は札幌駅発射時の半分以下に。
太美駅を発車すると
さらに乗客は一気に減り、
当別駅では
筆者以外の乗客全員が下車してしまった。
全員です。
これは本当です。
列車の端から端まで確認しましたよ。
さっきまでただの通勤列車だったのに、
急に某宮崎駿映画の海列車になっちゃったよ。
夜だし田舎だから窓の外も真っ暗闇。
背中が冷たい汗を伝った筆者だけを乗せた列車は
終点の北海道医療大学駅に到着。
ここは無人駅なので、駅にいるのは筆者のみ。
この駅の周りは駅名の通り、
北海道医療大学があるだけ。
大学も春休みなので、利用者など存在しない。
とりあえず改札をでよう
としたが、なんとIC専用の簡易改札機しかない。
駅員も存在しない。
これフリーきっぷ利用者は
どうやって出入りするんですかね。
恐らく性善説適用して素通りしていいのだろう。
改札機の近くに監視カメラがあったので、
念のため「決してキセル乗車してませんよー」と
監視カメラに切符をまじまじと見せつけ、
駅の外に出る。
文字通り無人である。
タクシー1台存在せず。
バスの待合室にも人はいない。
駅周りを歩こうにも
どこから大学の敷地なのか分からないので
迂闊に歩けない。
新十津川までと代替バスの時刻表を見てみると、
既に最終便が出ていたようで、
この時間以降はもうバスすら来ないようだ。
自分はいったい何をしにきたのか。
筆者は先程と同じように
人のいない改札を通り、
札幌行きの列車に乗り込んだ。
北海道医療大学〜札幌
おや、この列車…
uシートがある!
uシートは首都圏で言う、
普通車グリーン席の指定席版のようなもの。
本来、課金しないと座れないが、
車両故障などが発生し、
uシート付きの代車が使われると
無料の自由席扱いで座れるのだ。
いやあラッキーラッキー。
まあJR北海道にとっちゃ
アンラッキーでしょうが。
快適な座席でリクライニングを全快にしながら、
18時38分に札幌行きが発車した。
なお、この列車もロイズタウン駅は通過した。
駅作った費用対効果は本当にあるのかこれ。
途中駅でそこそこの乗客が乗ってきたが、
uシートは全然混まなかった。
指定席と勘違いしてるのか、
眼中にないのか。
19時28分、札幌駅に到着。
また来ちゃったよ札幌。
これにて、学園都市線こと札沼線を完乗。
次回予告
道内の残る未完乗在来線は石勝線のみ。
しかし、そこは特急街道。
18きっぷでも特例が適用されるぐらいである。
というか大部分が特急しか走ってない。
この路線を踏破するために、
前日の新得駅で
特急の指定席を予約していたのだ。
特急とかち9号。
札幌駅から十勝地方に出る
最終の特急列車である。
札幌〜帯広
よくわかっていないのでサポート頂いてもそれを充分に活用できないのでやめたほうがいいですよなどと供述しており