見出し画像

車椅子でデンマークの電車に乗る場合、どうするんだろう?と思って調べてみた。

この春休み、私のお友達が車椅子で電車を利用しようとして乗車拒否にあったそうだ。彼女のブログを読んだり、ネットに書き込まれた意見を読んでいるうちに、デンマークではどうなんだろう?と思い調べてみた。

デンマークスゴイ!と言う感じではなく、こんな国もあるんだ。こんなシステもあるんだ。と思いながら読んでいただけると嬉しいです。外を知ることは、内を知ることに繋がると常々思っています。

デンマークで、私と車椅子ユーザーとの電車利用経験は、、、車椅子ユーザーの生徒と一緒に、学校近郊やコペンハーゲンに電車でお出かけが計30回くらい。上記のお友達がデンマークに遊びに来た時に、一緒に電車で移動。それくらい。

私が知っているのは、コペンハーゲン近郊の電車(Stog)やデンマークとスウェーデンを結ぶ電車(Øresundstog)は、予約無しで車椅子で電車に乗れる事。電車とホームに段差がない作りなので、乗り降りがしやすい事。

車椅子、自転車、ベビーカー用の車両があるので、場所に困らない事。

ちなみにゲージに入っていない犬も乗れる。

これくらい。私の職場近くの駅は予約不要のØresundstog。電車に乗ろうとすると、すぐに車掌さんが駆けつけてくれて、電車に備え付けてある折りたたみスロープは必要か?と聞かれる。降りる駅も聞かれる。

『DSB』(デンマークの鉄道会社)と『車椅子』をキーワードに、情報を検索してみた。

 『Stogでは、スロープを使って、電車の乗り降りをしなければなりません。あなたが乗車したい時に、乗務員はスロープを準備する義務があります。Øresundstogは、段差なしの構造になっているので、事前のアシスタントの申し込みなしに、いつでも電車に乗ることが出来ます。電車には乗務員が1人乗務しており、事前の申請なしに、電車の乗り降りに必要な場合スロープを設置します。』

どうやら問題は、遠くに行く場合だ。遠距離電車はInterCityやLnterCityLynと呼ばれる。

車椅子で、InterCityやInterCityLynに乗る場合は、必ず車椅子席チケットを買って下さい。2日前までにチケット予約をして下さい。各電車、車椅子席には限りがあります。車椅子席のチケットは、予約した日、時間にしか使えません。電車の発車と同時に車椅子席を使わなかった場合、他の人に場所が譲られます。

国際電車に乗る場合、場所指定の必要な夏のシーズン(6月から8月)には車椅子の利用ができません。(2020年の情報)

車椅子席チケットは、ネットか電話で予約可で、無料です。(乗車運賃はかかる)』

この他にも『ハンディーキャップヘルプ』というサービスがあるらしい。

『電車の乗り降りに必要なお手伝いをします。20kgまでの荷物も一緒にお手伝いします。』と書かれている。ネットか電話で12時間前までに申し込むよう書かれているので、ネットの申し込みページにジャンプ。

1ページめは、電車の情報。乗り降りする駅、日時、電車の車両番号や座席。

2ページはチケットについて。チケットの種類、介助者の有無、チケットの受け取り方法について。

3ページめは必要なサービスについて。障害の種類(視覚障害、車椅子ユーザー、歩行困難、発達障害などの項目にチェック)、持ち込む補助器具(手動車椅子、電動車椅子、折りたたみ車椅子、手押し車など項目にチェック)。必要な手伝いがいくつか書かれており、必要な項目にチェック。『電車から待ち合わせ場所までアシスト』『乗り換えのアシスト』『電車内では車椅子に座る』『サービス犬同伴』『駅構内で、車椅子をレンタルする』

4ページ目は、連絡先などの個人情報について。

申込みが受け付けられると、メールが送られてくるらしい。

このサービスはDSBの電車が走っている駅ならどこでも利用できる。

駅のエスカレーターやホームの情報も調べてみた。DSB路線内の駅名を入力すると、情報が出てくる。ちなみにうちの最寄駅はこんな感じ。エレベーターと階段がある事がわかる。

DSBは人員削減を重ねて、駅は基本無人。コペンハーゲン中央駅の有人切符売り場も廃止され、インフォメションカウンターに人がいるくらい。基本的に、駅に駅員はいない。乗務員が電車に乗っていて、ドアの開閉や安全確認、笛の合図、車内検札といった事をこなす。

調べてみて思ったこと。

・情報は、誰にでも手に届くようなシステムで、はっきりわかりやすく書いてあると良い。駅の情報、どんなサービスがありいつまでに連絡すれば良いのか。「デザインは、問題解決の手段」とキンコンの西野さんが言うけれどまさにその通り。良いデザインのHPは情報の入手を簡単にするし、調べる人のストレスも減る。

・問題を整理する。マンパワーで解決できること、システムで解決できること、長期的な視点で考えて解決する事。誰がいつまでに解決するのかもはっきりすると良い。

・何が良いか悪いかではなく、起こった問題に対して「今より良くなる(Better)にはどうしたら良いか」を共に考える姿勢が大切だと思う。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?