連作「負傷」


アザだらけの腕をさすり気にかけるあなたの声は染み入る薬
左腕うすらとのこるしろいあとなぞりてみても消えぬ澱だね
ひざこぞうの凹凸は小さな私の晩夏を永遠に閉じ込める
叱られたら増えるかもねと耳をつまんで笑って見せた本気

推し事のために使わせていただきます