年齢を重ねる楽しさ

歳をとるというのは、子供の頃や10代の頃はよくわからなかった。

いま37歳だが、幼子からすれば「おばちゃーん!」な存在であるし、かつての私もそう思っていた。

歳を重ねるにつれての変化というのはとても大きいと想像していたけれど、10代はいいすぎだが、実際のところ10・20代の頃から自分が変わった気はしない。

ふとした時に「あ、自分はもうおばちゃんだ」と気づくけれど、当たり前にずっと「自分」であるから、年齢というのはただの記号でしかなく、年齢という概念は未だ正直なところよく分からない。

それでも、歳を重ねるというのはとても楽しい。と最近思うので、これが歳をとったということなのかもしれないな、なんて思う。

一番楽しいのは、目に映るものへの感じ方が、グラデーションのようにどんどん深みを増していることだ。

若い頃は気づかなかったことを「こういうことだったんだ!」と再発見したり、まったく興味がなかったことが目新しいものに感じたり。

見過ごしてきたものを、改めてゆっくりと感じ取ろうという余裕が生まれてきている。

身近にいる人たちへの感じ方もまた変わってきた。

理解したい、理解してもらいたい、という範疇を超えて、存在自体を認められるようになってきた。

どんな物事にも二面性はあり、見方によりコロコロと入れ替わる。そんなことをずっと観察していたら、「大抵のことはどうでもいい」と思えるようになった。

何より大切なのは「自分がどうあるか、どうありたいか」。

こんなことを考えてることこそ、やはり歳をとったということか。笑

歳をとるのは、肉体的な衰えと反比例して精神的な充実が増すような気がする。

体が元気だからこそ言えるだけかも知れないけれど、歳を重ねれば重ねるほど、知識の幅は広がり、懐は深くなっていくんだろうな、なんて想像する。

その変化を丁寧に感じられるように、「今」を大事にして生きていきたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?