見出し画像

意識の位置を決める

「人に何かを伝えたい」と思う時に大事なのが、「自分の意識はどの位置にあるのか」ということだ。

自分以外の誰かの話であれば、伝えるときの「自分の立ち位置」を見つけることは容易である。

例えば、「このお店の良さを伝えるには、この媒体の読者層に合わせる」、「この商品を届けたいのは○○のような人。だからそこに届くように情報を精査する」、など自分の役割が見出しやすい。

しかし、自分ごとの発信であれば、そこがいささか混乱する。

まず大事なのは、自分の想いの深さを知ることだ。

自分事というのは、どうしても突き詰めても突き詰めても「まだまだ浅い。まだまだやれる」なんてことを思ってしまう。

だから、「他人からすれば十分理解できない範疇にいますよ」という視点が大事だ。

「自分の想い」と「伝えたい人たちの理解」の間に、どのくらい溝があるのかを感じることは欠かせない。

深い想いをすべて伝えても、あまりにも情報量が多すぎて結局は伝わらない。

浅いところから出てきたものは、やはり浅い。

一番いいのは、深いところから拾い上げた、「浅い情報」だ。

一見当たり障りのないように思えても、「密度」が違う。何かしら感じさせるものが自然に生まれてくるのだ。

「自分は中途半端だ」と感じてしまっている状態だと、浅くも深くもならず、情報がすべて混濁してしまって、一番中途半端になってしまう。

「まだまだ浅い」、「ものすごく深いんだ」なんていう基準は、主観的である。

だからこそ、もう振り切ってしまって、自分の立ち位置を「ここだ」と決めてしまったほうが、出てくるものがどんなものであれ、人に伝わりやすいものになる。

今あるものを、どう浮かび上がらせて、「伝える」に変換していくか。

その視点があれば、自ずと「伝えたいこと」がはっきりと見えてくる。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?