財布より肌身離さなかったもの
小学生の頃の遊びとは、シンプルでした。
シンプルですが、今思い出してみると思いのほかいろんなことを考えていたような気もします。
個人的に記憶に残っている遊びは、
メモ帳交換とシール交換。
メモ帳の交換とは、友達の持っているメモ帳と、自分の持っているメモ帳を、中身をちぎり取って交換します。
ハート、星、キラキラ、シャボン玉、流行っているキャラクター、ホットケーキ、四葉のクローバー、青空、虹、などのデザインが多く、中身は4種類ほどの絵柄で構成。
各絵柄一枚ずつちぎり、4枚1セットとして交換。
お互いに同じ条件で交換。
それで初めて交渉成立。
2枚しかデザインがないなら、お互い2枚で交換。
そうしていろんな子と交換を繰り返し、自分の持っていないメモ帳の種類も沢山集まって嬉しい。こんなに集めてどうするんだ?という勢いでメモ帳が溜まる。嬉しい。
そう、この遊びは、おにごっこやかくれんぼのような勝ち負けはなく、迷路やクイズなど頭を使って閃きを鍛えるのでもなく、家族ごっこをして大人の世界を再現をするのでもなく、
ただただ「嬉しい」の感情を生み出す遊びなのです。
集まった紙(メモ紙)を、良い感じのサイズの缶やファイルに大切に溜めておく。溜まれば溜まるだけ、嬉しい。
シール交換は少し複雑で。
まず、MYシール帳(いっぱい貼ってるからめっちゃ分厚い)(分厚ければ分厚いだけステータス)に、買ったシールをシートから剥がして貼り替えます。この作業がたまらなく幸せ。
自分のシール帳にシールが貼れたら、準備は完了。
友達と、お互いのMYシール帳を見せ合い、友達のシール帳から自分が欲しいシールをじっくり時間をかけて探す。
例えば、友達のシール帳から
ハムスターのふわふわ素材のシール(中)一枚
が欲しいな、って時は
自分が差し出すシールもそれなりのもので対応しなければいけません。
間違っても、
ハート型ノーマル紙素材シール(小)一枚
などで対応してはいけません。変な空気になります。
自分も同じようにふわふわ素材か、香り付きシール、などを準備。サイズ感もなるべく同じもので。
「これとこれ、交換いい?」
「んー。オッケー!いいよ!」
交渉成立。
相手のシール帳から5枚選んで、5枚ずつ交換、なんて時もあります。
そんな時、
タイルシール(大)×1
香り付きシール(中)×1
ふわふわ素材シール(大)×1
キラキラシール(中)×1
とでかサイズシール×1
などのように、すごいものばかりを選んではいけません。
ノーマルシールを何枚か希望しておくと平和。
少しの謙虚さ、大事です。
知らずのうちに、人付き合いの仕方を自然と学んでいますね。
その後、相手の希望と照らし合わせて調整していきます。
他に、
選ばずランダム交換のパターンもあります。MYシール帳から一枚用意し、相手も一枚用意。せーので差し出す。どんなのが来るかワクワクです。
「この中は全部あげれるやつだから、この中だとどれでも選んでいいよ!」
のページもあります。
そういう時は遠慮なくデカいシールやタイルシール、香り付きシールを選んでも大丈夫な雰囲気です。
逆に、絶対に交換に出せないスーパーマイフェイバリットシールページも。
そこは、見せるだけ。あげれないけど見せるだけ。
そうして交換したシールや自分で買ってもらったシールでパンッパンになったシール帳を大切にしていました。
あの頃のシール帳は、今で言うところの財布です。財布くらい大切にしていました。小学生なので財布にお金が入っているわけでもなく、免許証やポイントカードもないし、保険証も入れていない。
ので、財布よりも大切だったのがシール帳。
遊びに行く時は、必ず持っていくシール帳。
暇さえあれば眺めるシール帳。
シールを貼る"シール台紙"も、いっぱいになったら追加で新しく買うのですが、100均などで買ったシール台紙だと、一度貼ったシールが台紙ごと剥がれるという(ツルツルしてなくて剥がれない)最低最悪なパターンがあるので、シール台紙を選ぶのも慎重に、という学びもありました。
シールは何度も貼って剥がせるように!
そうでなくっちゃ意味がない。
シール帳は、数年経って、プリ帳へと進化を遂げます。
シールはシールでも、友達と撮ったプリクラだけを貼るプリクラ帳。
これもまた、分厚ければ分厚いほど嬉しいのです。思い出が増えていくようで。
あの時の思い出の品。
全〜部どっかいきましたわ^ – ^
なんで?(笑)
ですが、こうしてしっかり心にはいつまでも残っていることを知れたので、問題なしということにしておきます。
今、分厚ければ分厚いほど嬉しいもの、それは!
財布!!!
ひゅ〜^ – ^
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