「助けてください」を言えるようになってきた。
人に頼ることが苦手だ。ものすごーく苦手。
「助けてください」も言えない。
だけど、腰を痛めたうえに、胃痛がひどく、どうしても誰かに頼る必要がでてきた。夫が別の場所で暮らしているから、頼れるのは娘だけだった。
初めてかもしれない。14歳の娘に、頼ったのは。2人でスーパーへ行き、娘に買い物袋を持ってもらう。不思議な感じ。いつもは、わたしが重い袋を持って、娘は軽い袋の方を持っていたけど、いまは逆転してる。
スーパーの帰り道に2人で歩いていると、パチンコ屋さんのシャッター前を通りかかった。ちょうど、シャッターのメンテナンスをしていた。銀色の古びたシャッターが、上から下へおりていく。「きぃ、きぃ、キキキキキ」と鳴る。シャッターの錆びた音が、人の悲鳴みたいだった。
帰宅し、いっしょにご飯をつくる。腰を痛めていて、しゃがめないから、冷蔵庫の下の段も開けられない。娘に開けてもらう。今夜は、ピーマンの肉詰めを2人でつくった。
洗濯をして、干すのもいっしょだ。
助けてもらうことでこんなにラクになるんだと実感する。
腰を痛め、重いものを持てなくなり、胃痛で苦しんでいるわたしの姿を見て、「お母さんヤバそう」と娘は思ったらしい。
いつの間にか、娘に「ごめんね」ばかり言っていた。
重いものを持たせて、ごめんね。
しゃがめなくて、ごめんね。
手伝ってもらって、ごめんね。
「お母さん、ごめんね、ごめんね言いすぎだよ。言われたほうは、うっとおしく感じるから、ありがとうでいいの。わかった?」
娘に言われて、ハッとする。知識として、「ごめんね」より「ありがとう」のほうがいいと知っているのに、いつの間にか「ごめんね」ばかりを言っていた。
毎日、「病院の予約した?」と訊かれるから、とうとう病院の予約をした。やっぱり自分の身体の声を聞くのは苦手だ。
これくらい大丈夫って思っていても、身体のほうが先に悲鳴をあげる。そして、身体がしんどいと心も弱気になる。
ちゃんと、自分を労ってあげようと思う。
※ 体調不良のため、コメント機能をオフにしています。回復したら、また仲良くしてください。
秋には干し芋を買って、12月までに新しい手帳を買いたいです。