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妻の産後鬱と僕のパニック症、そして平和が訪れた。

妻の産後鬱が一気に良くなった。

心療内科に行って薬を処方してもらったのだ。
しかも、自らの意思で、自らの足で、医療機関に赴いて。

妻は死ぬほど病院嫌いで、普通の病気でも、花粉症でも、季節ごとに来る鬱でも、絶対に病院に行かなかった。

なので、花粉症の薬は僕が代わりに受診し、季節ごとの鬱はお互いボロボロになりながら耐えたものだ。

その妻が病院に行くなんて、それほどに息子の存在というものは尊い物なのだろう。

処方してもらった薬でキマっているのか、妻は機嫌がいい。
バッキバキに効いてる。
おかげで我が家は皆ニコニコだ。


少し発見があった。

妻が処方してもらった薬は2種類。
パロキセチンとパキシル。

僕がパニック症に苦しんでいる時に処方された薬と同じだ。

パニック症は、それはそれは辛かった。
どこに行っても冷や汗で心臓バクバク。呼吸困難とイライラ。
朝は電車に乗れず何本も見送り、会議では手が震え声が出なくなった。
体温調節ができず夏は倒れそうになり、外出時は妻に手を引いてもらった。
人生終了のお知らせ。と思った。

7年程苦しみ、今は薬なしで一人で飛行機に乗れるほどに回復した。
満員電車や閉鎖空間はまだ怖いけど、確実に良くなった。

妻の方も同じ薬を処方されているということは、
症状は違えど、同じくらい辛かったのだろう。
どっちも自分ではコントロールできないし。

毎年の鬱も、今回の産後鬱も、
弱れば弱るほど塞ぎ込んで攻撃的になる妻を理解しようとは努力したが、理不尽な言葉に怒り、余裕がなくなり、思いやりなんて無くなっていた。

こっちも心が擦り切れてきて、一晩だけホテルに逃げた。
(家には義母もいるので安心。)

正直、これはしょうがないと思う。
寄り添えば寄り添うほどボコボコにされるので、物理的にも精神的にもある程度の距離は必要だ。「もっと寄り添って優しくしてあげて」という人がいるとしたら、お前がやってみろと言いたい。


でも、今回少しだけ理解できたような気がする。

僕のパニック症と同じように努力ではどうにもならない。
いつも不安で、怖くて、おかしくなってしまい、身近な人にあたってしまい、自己嫌悪。最悪だ。

今の妻は赤ん坊を見てニコニコ。
ご飯食べてニコニコ。
僕にも優しい言葉をかけてくれる。

天使のようだ。

多分、季節の変わり目にはまた鬱の波が来るだろうけど、
もう対処法はわかってるし我が家は大丈夫だろう。

医療って偉大だな。


追伸
心療内科の男性医師ってなんかチャラい人多い気がする。
偏見です。ごめんなさい。

追伸の追伸
パニック時の対処法として、飴を舐める、水を飲む、深呼吸する、音楽を聴く、とにかく落ち着く。

とよく聞くが、僕はどれもいまいちだった。

バイリンガルニュースというポッドキャストで、
「心臓がバクバクして不安症状が出てきたら、落ち着こうとするのではなく、もっともっと早く鼓動しろ!と思うと良くなる。」
と言っていたので、飛行機で試したところかなり効果があった。

なんでも、頭で「落ち着け」と思っているのに体が言うことを聞かないとさらにパニックになるらしい。

「もっと早く鼓動しろ」という頭の指令と体の動きが一致しているのでパニックにならないそうだ。

目からうろこだった。人によるだろうけど。
もし、パニックに苦しんでいる人がいたらお試しあれ。

以上







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