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私は矛盾した人間である


ハラハラドキドキすることが好きだけど繊細で臆病。
幼い頃の将来の夢はメイクアップアーティストと検察官。
派手に着飾ることは好きだけど中身はクソ真面目で、
クソ真面目に見られたくないために華やかに着飾る。
人の目を気にして明るく振る舞おうとするけど一人になれば沈み、
気分がいい日はお喋りさんになる。

音楽は好きだけど、プロみたいに詳しいわけでもなく
読書の面白さに気付いたのは、ここ数年の話。
韓国映画やドラマはたまにしか見ないし、文化にももちろん興味はあるけど話せと言われればよくわからない。
週末何してるのと聞かれたら、身になってるかもわからない「勉強」と答え、
運動してる素振りを見せながらも、一度体調を崩せば、結局また振り出しに戻る。

優しいと思えば冷たくて、冷たいと思えば優しい
TとF、理性と感情を行ったり来たりしながら、Tには寂しさを覚えFにはもどかしさを感じる。
「芯がある、しっかりしてる」
こんな言葉を聞くたび心はもやもやして
「おとなしい、優しい」
こんな言葉を聞くたび心はもやもやする。

何かを始めれば人より伸びるのは早く、得意科目もなければ苦手科目もない
それはいいことだと言われたり羨ましがられたりするけど
どこにいっても「できる」のが当たり前で、「できない」ことを極端に恐れる。
器用貧乏で突き抜けることはできないのに、突き抜けることへの憧れを捨てきれない。

「普通」「平凡」はすごく嫌なのに「変わってる」と言われるのも嫌。
「変わってる」人を見れば、自分の「普通さ」「平凡さ」に嫌気が差す。

自分は絶対成功するという根拠のない自信と、大口だけ叩いてこのまま花咲かず死んでいくかもしれないという恐怖――。



世界は「何か」になることを求めるけれど
私は多分「何か」にはなれない。
誰かを評価し、決めつけ、枠にはめたがるこの世の中は、
「自由」を求める私には、あまりにも窮屈すぎる。

競争心がないわけじゃない。むしろ子どもの頃から負けず嫌いな方だ。
でもそれは、知らぬ間にそうなったのかもしれないとも思う。
元々は多分、そういうことに興味がない人間だった。

人間は皆、何かしら矛盾を抱えていると思うけど
あまりにも矛盾が多すぎて生きにくい。人と関わるのが難しい。
それでも変われないと思うし、変わる必要もないだろう。
枠にはめ込んで形にしたはずの矛盾が、うねうねと動き出して無理やり抜け出そうとしている。

もういいか。
かわいそうだし。
解放してあげよう。

こうして私は明日からも、矛盾だらけで生きていく。

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