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クリスマスが好きです
クリスマスが、小さい頃から好きです。
プレゼントがもらえるから、ということより、雰囲気が好きなのですね。
(最近ではハロウィンというのがありますが、どうもそちらは私には根付きません。カトリック信者なのですがね。)
ハロウィンが終わるとすぐに、町はクリスマスに変わります。
クリスマス商戦、なのかもしれないのですが、その雰囲気はどこかあたたかく楽しげな気がするのです。
『クリスマスは、人間のよい部分の〝かたまり”』
と、刺繍作家の長尾玲子さんがおっしゃっていました。
その言葉を読んだ時、ビタッときました。
だから私は、クリスマスが大好きなんだ、と。
クリスマスの意味、なんてわからなくても。
それでも、クリスマスは人に人を想わせる機会をくれます。
大きなプレゼントも、豪華なお食事も、なくたって別にいいんですよね。
『だいすきな、だいじな誰かを想う時間』
それが、なんだかすごく好きな雰囲気なんですよね。
あの人の喜ぶプレゼントは…とか、喜んでくれるかなぁと不安になったりドキドキしたり。
逆に、誰かが私のことを考えてくれる、その時間が本当にうれしいんですよね。
むかしむかし、まだ私が学生だった頃、お付き合いしていた彼が「クリスマスに何がほしい?」と聞いてくれました。
私は本心から「I君が書いたクリスマスカードがほしい!」と力強く言いました。(体育会系でカードとか手紙とか書くようなタイプではまったくなかったので笑)
彼は「はぁ?!」と苦笑いしながらも了承し、プラス「それだけじゃちょっと変だろ。他には?」と追加注文を受け付けてくれました。
そこで私は「じゃあ、ケーキとかクッキーとかおにぎりでもいいので、何か作ってきてくれますか?」と言いました。彼は「?!!ムリムリムリ!できる訳ねーだろ!!」とびっくりしていました。
そんなことをお願いするくらい、私は「その時間」がうれしかったし、それは今も変わらないんですよね。
クリスマスの日、彼はプレゼントの手ぶくろに直筆クリスマスカード(ミジンコみたいな字で一生懸命書いてくれてました)を付けてくれました。
そして、ホントにびっくりしたのですが、ケーキ。作ってきたと言うのです。
白い箱に赤いリボンが巻いてありました。
中には、ちいさくてうすい、ちょっぴり焦げたホットケーキが何枚も入っていました。
生クリームもちょいちょい入っています。
「!!!どしたのこれ!!!」
「初めて作った」
もう、本当に。
感動の嵐で。涙がちょちょぎれました。
部のみんなの前では、いつもワンマン社長で無口な彼が、
ホットケーキ!!!
しかも、見かねてお母様が手伝ってくれたとのこと。
作ってる間、私のことを想ってくれる余裕があったかはさておき、
なんかもう、そのあたたかさに。
今こうして思い出すだけでも、涙が出てくるんですよね。
…まぁ、むかしむかしのクリスマスの思い出話ですが。
そんな訳でね。
クリスマスにはそのくらい、
らしくないこともできちゃうような?、
子どものように「うれしい!ありがとう!」とか素直に気持ちを表せるような、
やさしいあたたかさがあると思うんです。
ひとりで過ごすクリスマスも、それは変わりません。
クリスマスも盆暮れ正月関係なく戦ってくれている人にも、働いてくれている人にも、病の人も、悲しみの淵に立っている人にも、
あたたかな何かがちゃんと感じられる、
そういうクリスマスならいいなと思っています。
今もこれからも、ずっと、祈るしかできないんですけど、
誰かが誰かのためにいつもどこかで祈っている世界というのは、
悪いものばかりじゃないと思っています。
「人間のよい部分の〝かたまり”」を、
信じています。
みなさん、よいクリスマスを。
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