大学生活の始まりは「親孝行の宿」と氷点下10度の中のコンビニバイト
私は18才で地元を離れて、北海道の大学へ進学しました。なので、北海道は私にとっての青春の土地。
私は3人兄弟の長女でしたので、高校1年生の頃から両親には、関東の大学に通わせ一人暮らしをさせることは厳しいと言われていました。そして、私立大学には確実に行かせられないと。
その条件を理解し、私が進学したのは北海道の国立大学。
東京では無理であろう念願のひとり暮らしに胸を踊らせ、私の大学生活がスタートしました。
そして、私はアルバイトの日々に明け暮れました。
北海道の生活費
大学入学前、私は母と一人暮らし用の住宅を検索していました。学生住宅となると、当時の相場で4万円ほどでした。一方、大学の寮は格安で1万円程度でした。
物件を調べながら私は母から、こんなことを言われました。
申し訳ないけど、寮生活をしてくれないかな?
当時の私は、ひとり暮らしに対して憧れがあったものの、大学へ行けるだけでも十分であると思い、寮に応募することにしたんです。
しかし、残念ながら、抽選の結果は外れてしまいました。
抽選に外れたことは嬉しさ反面、不安も半分ありました。これでひとり暮らしができる!という嬉しい思いがありつつも、やっぱり気になるのはお金のことでした。
抽選に漏れてしまったので、気を取り直し改めて物件探しをしていると、不思議な物件を見つけたんです。
親孝行の宿
何だろうこれ?と思い、調べてみると、条件は次のようなものでした。
・家賃:1万5千円
・間取り:間借りの6畳間
・風呂・キッチン・トイレ・洗濯機共同(2人でシェア)
・3千円の共益金(光熱費込み)
激安物件でした。
でも、共同・・・。
寮よりは高いけど、ひとり暮らしよりは安い。でも、思っていたひとり暮らしとは違って、間借りという昭和スタイル。
もし、現代であればシェアハウスといった感覚の物件で最先端なのかのしれませんが、当時の私には「間借り」という言葉から連想されるのは、昭和の貧乏学生でした・・(笑)
ま〜、我が家はお金もないし、駄々こねても仕方ない!
と思い、この物件に住むことにしたんです。
初めてのバイトはコンビニ
さて、大学が始まるや否や、私はアルバイトを始めることにしました。でも、私は運転免許も持っていませんし、移動は自転車のみでした。
冬を考えると、私ができる仕事は徒歩圏内であると考え、まずは近くのお店を散策してみました。
見つけたのは・・・
ローソン・スーパー・ガソリンスタンド・居酒屋・ドラッグストア・カレー屋
どれも、徒歩10分程度でした。
ですが、私と同じ考えの大学生が多く、どこお店も学生バイトの募集はしていませんでした。
大学が始まって2ヶ月。
やっと一箇所、唯一徒歩でも通えそうなバイト先を見つけたんです。それが、北海道にたくさん存在している「あのコンビニ」です。
時給は630円
あ〜、630円か・・・。
と思いつつ距離を調べてみると
自転車で行けば15分。徒歩では25分の距離。
ま〜、バイトがないよりマシだ。
と思って始めたのがこのコンビニバイトでした。1年半ほど続けました。
夜は10時すぎにアルバイトが終わるのが普通でした。冬になると歩いてアルバイトへ行きました。一人、氷点下10度の中、夜の10時すぎに25分かけて歩いて帰ったこと、今でも忘れません。
当時の私にとって、夕方の5時〜10時までの5時間でいただける3150円のお給料は、とても大切な生活費だったんです。
週4回・一回のシフト5時間働いて、やっと5万円が稼げました。
5万円を稼ぐのって難しいんだな
って思った日々でした。
アルバイト代と生活費
私の月の収入は5万円(平日週2ー3・休日出勤)だと考えると
・携帯・ネット代:1万円
・食費:1万円ー2万円
・住宅費:2万円
・交際費:1万円
・雑貨・ヘアカット・洋服:1万円
・移動は基本的に自転車
(時には旅行・帰省費用)
といった感じの支出がありました。私は当時無利子貸与型の奨学金5万円がありましたので、アルバイトと合わせてギリギリの生活でした。もちろん両親からの仕送りもありましたが、それらは授業料にあてていました。
勉強することはお金のかかること
経済的にギリギリの生活を送っていた私でしたので、「親孝行の宿」にはとても救わました。そして、やっと見つけたコンビニバイトで生活しながら勉強ができた大学1年生の頃の日々はとても幸せでした。
自分が学びたいことが勉強できていることが満足でした。
さて、大学を卒業して社会人になった私は、結局今も勉強し続けています。そう考えると、私は学ぶことが好きな人間だったのかもしれません。
今も当時と同じように、お金がない!と発狂してしまいたくなる日もあるのですが(笑)、氷点下10度の中を歩いて時給630円をいただいていた頃の私を思い出すと、今の私はまだまだ頑張れるかもしれないと感じます。
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