物を書くということ


noteのアカウントを作ったはいいものの、読む専門のつもりでいたので何も書くことはしないまま1年以上経っていたようだ。

最初の記事なので、自己紹介とnote開始の動機でも書いてみようかと思う。

名前:上底
誕生:1990年
趣味:風景印集め、物書き、カラオケ


趣味に「物書き」と書いたことはこれまであまりなかった。
私は昔から文章を書くことは好きだった。でもクリエイティブなタイプではないので、小説を書くとかそういうことには至らず、日記ともコラムとも呼べないような文章ばかり書いてきた。そして、それを仲間内が見てる(かどうかも分からないようなレベルの)ブログにそっと公開するようなことばかりしてきた。

創作するとすれば、歌詞を作るか俳句や短歌を作るくらいしかしていない。
小学生の頃急に思い立ち、好きな歌手の歌のメロディーに歌詞を載せて作詞して、限られた友達と見せあったりしていた。これも本当にあの、誰もが中学生のときに通るような、秘密のノートのようなレベルのものであった。小学校の卒業文集に将来の夢を書かねばならなかったので、「シンガーソングライターか作詞家」と書いたけど、まあ便宜上だった。

大人になってからは作詞はほぼしなくなったが、たまに短歌や俳句を作るようになった。
短歌専用のTwitterアカウントを作ったこともあった。アイドルが好きなので、アイドル短歌というものを作ったりもした。そうはいってもきちんと勉強して挑んではいないので、季語がどうとかいうことは全然考慮しないようなものばかりで、趣味と呼んでいいのかも怪しいなと自分では思ったりしている。
(お気づきかもしれないが、創作活動に照れがあって、あまりそういう自分を自己評価できないでいる言い方になっていることをお許しいただきたい)

ここまではほとんど自分の書いてきたものについて人目に触れる機会もさらす機会もない人生だった。
ささやかな転機は、20代半ばの頃に何気なく送った「お〜いお茶」の俳句で賞を取ったことだ。(ペットボトルに載るランクの中の一番下の賞。)
それ以来毎年応募していて、4回のうち3回は同じ賞を受賞した。自分が作ったものの中で唯一胸を張って喜べるのはこのことぐらいだと思う。

上記の通り、これまで自分では書いたものを誰かに見てもらう機会をそんなに作ってきていなかった。
でも、たま〜に周りの友人から「あなたの書いた文章好きよ」と言ってもらえることもある。たま〜に。
私は革新的なものを生み出せるようなクリエイティブな人間でもなければ、有効な情報を提供できるような博識でもないけれど、生きている中で考えたことや感じたことを自分の言葉で書き残していればいつか自分のためになるかなとは思う。それでさらに誰かが楽しんでくれるなら、こんなに嬉しいことはない。


生きていれば色んな顔がある。仕事をしている自分、家族の中の自分、恋人の前の自分、アイドルオタクをする自分、物書きをする自分。何となく昔から、つい照れによってそれらを棲み分けてしまう癖があった。
例えば恥ずかしいからアイドル好きなのは会社では隠しておこう、物を書くのはこの友達にだけ明かそう、という風に。Twitterのアカウントを大学のサークル仲間用や地元の友人用で分けたりしていたのと同じように。
でも大人になるにつれ、それらすべてがひとつの自分であることをようやく自覚するようになってきた。切り分けたところで自分は自分なのだ。
若い頃はコミュニティが狭いほど、周りの人が自分をどう思っているのかセンシティブになりがちだったが、だんだんそうやって飾るのも煩わしくなってくるものだと気付いた。

そういうわけで、誰に見せてもいいようなつもりでまた文章を書いていこうかな、と思ったのがnote開始のきっかけである。
自分が書いた文章を静かに葬り去るよりは、もう少し日の光を浴びせてあげようかなと思う。


#自己紹介

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