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『どうしても頑張れない人たち』を読む⑤

前回は こちら↑

読んだページ数:24~28P

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①印象に残った点

・頑張れる/頑張れない 関係なく、仕事で やる気を出させようと その人に声を かける ことは大切である。しかし、実は良かれと思って 言った一言/行なった行動 が逆に その人の やる気を削いだり、プレッシャーを与えて しまう ことも ある。

・そう言った言動は誰しも一度は知らず知らずの内に やって しまい がち なので、時には「相手の やることに口出し したり、手を出したりせず見守る」ことが、その人のやる気を出させる一つの支援でも ある。

・「頑張れない人達」は「周囲から認められたい」「自分の ことを分かって欲しい」と思って いる。しかし周りが「彼らの気持ちを理解しようとしない」=「適切な支援を考えない」と、彼らは「どうせ自分なんて…」とネガティブに なり、それが後に暴力や犯罪などに発展してしまう。

・筆者は別の著書でも、そう言った問題を起こして収容施設に入れられた非行少年達を取材している。彼らは病気や家庭環境の影響で、上手く頑張る ことが出来なくて支援を受けられず、結果 非行に走って しまう。

・人々の多くは そう言った犯罪を犯した少年達や、子供を虐待する親を見ると「この人達を支援したい」と言う気持ち よりも「何て酷い奴なんだ!」「あんな奴ら と関わりたくない!」と言う怒りや拒絶の方が強くなり、彼らに手を差し伸べなくなる。

・また彼ら も本当は「助けて欲しい」と思っている。しかしネガティブな環境/経験=親からの虐待や いじめ、病気や障がい などが原因で、誰かを頼る/信用する方法や人との接し方、自分の抱える問題との向き合い方が分からなず、自分から進んでセラピーや病院など支援の ある場所に行く ことが出来ない人が ほとんど だ。

・筆者は、そう言った「『関わりたくない な と思う人達』、『自分から進んで一歩 前に踏み出せない人達』に こそ、支援が必要なのだ」と まとめている。

②自分が感じた こと

○2回目の感想内で挙げた「やれば出来る!」と言う言葉も、「あなた は もっと頑張れる でしょ!」「だから しっかり やりなさい!」と言う ような感じで、相手に圧力を かけて いる のでは ないだろうか。相手を やる気に させる声の かけ方は人それぞれ違って来る から、注意しなくては行けない と感じた。

○相手の行動を気に かけたり、アドバイスを する ことは確かに大切だが、あまり口うるさく言ったり、相手の行なっている作業に介入して しまうと相手の やり方を否定したり、プライドを傷つけて不快な気持ちに させて しまう ことも ある。私も かつてアドバイスの つもりで やった ことが相手を不快に させて しまったと言う経験が何度かあるため、本書に書かれている「見守る ことが支援」と言う考え方も正しいと思った。敢えて何も言わない/手を出さない ことで お互いの信頼にも繋がる かも知れない からだ。

○助けて欲しい のに支援して貰える場所に行けない/行かない人達と言うのは、いじめ や虐待などのトラウマなど が原因で周りや自分自身に対してネガティブに考えたり/不信感を抱いたり、自分は病気など では ない と素直に認められない のかも知れない。そう言った人達は簡単には心を開かないし、開く までに絶対 時間が かかる。しかし それらを理解した上で「アイツらは どうせ支援を受けたくないんだ」などと匙を投げず、「どうすれば支援を受けて貰えるか」、「支援の場に来て貰うには、どういう声かけ をし どう工夫したら良いか」と考えなくては ならない。加えて相手を最後まで支援する と言う根気や相手の領域に踏み込む勇気も支援する側には必要だと感じた。

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今回は ここまで。

次回は8/25(水)更新予定。

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