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月食の時のターコイズフリンジについて

今年5月の皆既月食、そして11/19のほぼ皆既月食のときに、「ターコイズフリンジ」という言葉を聞きました。最近聞くようになった言葉ですねーという話にもなっていたので、ちょっと調べてみました。

ターコイズフリンジの画像

まずはこの画像をご覧ください。星空ラウンジ☆にもよく来ていただいているfumitakeさんが、なよろ市立天文台「きたすばる」で撮影した写真です。(掲載の許可を得ています)

HDR合成という方法で、多段階露出をした写真を重ね合わせて処理をしているということでした。
この写真、ホントにすごくて、ここまでの写真はネットでも全然出てこない気がします。さすがですね!

なよろ市立天文台「きたすばる」の今回の月食のギャラリー

ちなみに僕が撮った写真では、

露出を抑えめにすると月の模様が分かります。

露出をオーバーめにすると、光がまぶしく、光ってない部分が赤く写っています。これを1枚にするために合成が必要ということですね。(自宅天文台で撮影)

ターコイズフリンジって何?

ターコイズがトルコ石の青色、フリンジが縁という意味だそうです。皆既月食に限らず、月食のときに月の縁が青っぽくなる現象を呼ぶようです。

眼視でも見えるようですが、僕は見えたような気がするくらいのレベルでしか感じたことがありません。たぶん見えてたと思います。写真に写すとそれがはっきりしやすいようです。

「ブルーベルト」や「ブルーバンド」とも呼ばれるようですが、「ターコイズフリンジ」という言葉がかっこいいですね。

ネット検索をかけても、国立天文台などで説明されているページには辿り付かず、個人のブログなどで説明しているのが目立ちますが、その中でも鹿角平天文台で記事にされているのがありました。

https://kanotuno.at.webry.info/201112/article_7.html


ターコイズフリンジのしくみは?

皆既月食の赤銅色は、レイリ―散乱というので青い光が散乱して、赤い光が残るので、赤っぽく見えます。夕焼けや朝焼けのときに太陽が赤く見えるのと同じ原理だということですね。

これに対してターコイズフリンジの青い色は、成層圏の上部のオゾン層に赤っぽい光が吸収されて、それによって、青っぽい光が透過して月面の縁が照らされ、ターコイズフリンジになるということです。

検索をかけて一番に出てくる「星のつぶやき」というブログです。

https://hpn.hatenablog.com/entry/20180202/1517583888


YouTubeにまとめているものもありました。

解説ページはこちら(JSS科学実験データベース)です。


ターコイズフリンジって最近聞くよね。

月食は昔から何度か見ていますが、「ターコイズフリンジ」という言葉は最近聞くようになった気がします。いつ頃から言われるようになったのでしょうか。

これはデジタルカメラで写真を撮るようになったことで、分かりやすくなったからじゃないかという話も聞きます。

2008年にNASA(アメリカ航空宇宙局)のサイトで紹介されて、その後、日本でも注目されるようになったようです。

調べていくと、青森県の高校生の研究成果のPDFも見付けました。よく調べられているので、興味がある方は見てみてください。そこでも”NASA では「青緑色の原因は成層圏下部のオゾンである。」”という記述があります。

https://www.asj.or.jp/jsession/old/2016haru/yokou2016/72.pdf


半影から本影に切り替わる時に見える

ターコイズフリンジの領域というのがあるそうです。半影食だけのときは見えないのかもしれませんね。

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