実家と災害とトイレの話
何か心和む話題はないかな、と思ったんですけど、台風の色々があってから思いついたのが実家のトイレの話くらいしかなくて……。
まぁ、暗い話題が続くよりはいいし、ある意味時事ネタとして災害に対する危機管理覚え書きとして書いておいてもいいかなぁ、と思ったのでnoteにしたためます。
トイレの話なんでちょっと汚い話題があるぞ!!(注意喚起)
実家は私が高校2年になるちょっと前くらいまで、祖父が近くの古民家を移築した驚異のハンドメイドハウスであった。
ので、当然のように、トイレはぼっとんであった。
今となっては化石であるし、私が高校生だった当時でも割と化石だったのだが、ぼっとんトイレが急に水洗になったりはしないのだ。
ナウでヤング(新鮮じゃない死語)なピープルにぼっとんトイレは通用するのかわからないが、要するに水洗ではなく汲み取り式のトイレ。トイレの下に肥溜めがあるんだな。
夏場はクサイのなんの。大地震にあった後も臭かった。
というか、大地震にあった後は、さすがに家族全員外にトイレをしにいった。余震で床が抜けて肥溜めに落ちたら……と思うと、外の方が幾分かマシだったのである。
高校の頃、家を新築し、念願の水洗トイレが我が家に実装された時、家族全員の顔が輝いていたと思う。もったいない精神で生きてきた戦争世代の祖父ですら、水洗洋式トイレは全肯定した。
その後いろいろあって実家は農家を畳み、ちょっと市街の方に土地を買って、農家を畳んだ時に土地やらを色々売ってできた家で小さな家を建てた。
このご実家3rdの建っているのが、やや低地であったのが悲劇の元である。
私はぼっとんトイレの家で育ったからこそ、水洗トイレを全肯定して多大なる信頼を捧げて生きてきたのである。
それなのに、年に1度帰るか帰らないかなのに、ちょうど私が帰省しているタイミングで、試される大地では滅多にこない台風が直撃し、スコールのような集中豪雨が降り注いだのだった。(何年も前の話なので、今回の台風とは無関係)
私「母、トイレの水が流れないのだが」
母「あー、うち低地だからたまに逆流するんだよね★」
たまに逆流するんだよね★
じゃーないんですよ!!!!!!!!!!
私「どうするんですか、まだ雨降り続いているんですけど」
母「今晩は流さないで溜めこむしかないね」:
私「マジか……」
母「大の方はしないでね」
私「絶対大をできない選手権!?」
文明の利器だと思っていた水洗トイレで、よもや人権を試されることになろうとは思わなかった。市街地に移ったとはいえ、ずいぶんと田舎なので、夜中に気軽に行ける距離に、トイレがある店などないわけである。
というか、前にも何度か逆流したことがあるなら、簡易トイレを用意しておくべきなのでは――?
父「大出たわ」
父ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!
それは人生で一番長く感じた夜でした………………。
教訓:低地に住んでいる人は簡易トイレを念のために用意しておこうな!
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