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選挙違反に遭遇した昔のこと

あんまり政治的な話をしたくはないし、別に私は政治的な主義主張などさほど持ち合わせてはいないので(職業柄、表現の自由とか、そういうことは気にしているけど)この日記にもどの政党がいいとか悪いとかいう主張は一切存在していない。

ここ大事なので覚えてください。テストには出ませんけど。

はるか昔、私が多分まだ小学生の頃、限界集落である我が実家近辺には、インターネット環境すらなかった(下手をするとFAXすらなくて昭和の遺物の黒電話使っていた頃だったかもしれない)頃のお話である。

当然、選挙権などない子供の私は政治のことなど上の空であったわけだが、ある日選挙活動をしているらしき候補者が、牛舎にやってきたのである。

何か菓子折り的なものを持ってきたのである。

子供ながらに「多分こいつはやばいやつだぜ?」とは思ったわけである。

親と握手などをして帰って行ったあの候補者は、遠目で見ただけなので名前も顔も全く覚えていない。覚えていたところで、こんなところで書いてしまったら選挙区で身バレ待ったなしなので書くわけにもいかないが。

「あの菓子折りどうしたの」

「いや、受け取らないよ、お母さんたちが悪くなっちゃうもん」

……デスヨネ!

一応、そこんところは冷静だった我が両親である。

いやしかし、ネットなどはない時代だったとはいえ、街宣など聞きに来ないであろう限界集落の農家を一軒ずつ回るとは大したバイタリティである。でも菓子折りはやめとけ。

我が地元は北海道。

北海道といえばあの政治家、鈴木M男さんである。(伏字の意味は?)

「鈴木M男、毎回結構な確率で当選するのすごいよね」

「みんな鈴木M男が悪いことしてるのはみんな知ってるけど、だからといって他にあのおっさんよりも北海道のために何かしてくれる政治家、誰かいる?」

「……いねーわ(納得)」

鈴木M男が悪い男なのはみんな知っている。が、しかし、鈴木M男がいなければ北方領土問題はミリも進まなかったのだ。北海道に住んでいる元北方領土民の人々が、ビザなし交流で故郷に墓参りをしにいけたのは、北方領土問題で国会に殴りこんだ彼の功績だったのだ。

私が地元にいた頃、私はずっと選挙権はもっていなかったわけだが(高校卒業と共に地元を出たので)何故か両親は投票所まで私や兄を連れていった。せっかく車を出すので、ついでに出かけてしまおうとかそういう理由ではあったけど、別に投票だけして帰って来てもよかったのだ。

どこに投票したのか聞いてみると「どこも別に良くはないけど、農業のことを公約にしてるところ」と答えた。そりゃそうだわ。農家だもの。

そして、その度に顔も憶えていない選挙違反のおっさんを思い出すのだった。

以前、私がやっと選挙権を持った頃、友達の親にこの選挙違反のおっさんの話をしたことがある。


「まぁ、政治家なんて半分くらいは悪いことをしてるんじゃないの」

そこでそれを言ってしまうのか????


それでいいのか友達父よ、と思わないでもなかったが。

「俺らの世代で絶大な支持を得ていた田中角栄だってロッキード事件とかでやべえこといっぱいしてるんだよ。でも、それと同じくらい国民のためになることもやったんだよ、だから支持されてたんだよ」

そりゃあ、悪いことをしないにこしたことはない。

失策をしないにこしたことはない。

鈴木M男だって、結局悪いことしすぎたから失脚したんだし。

でも、今にして思えばやらかし放題だった小泉内閣が謎の支持率を誇っていたのは、小泉総理が曲がりなりにも実行の人であったからだろうな、とぼんやり思うのだった。

まぁ、やらかしはやらかしなのでおいておくとして。

悪いことをやらないにこしたことはないし、悪いことをやったなら追及されるのは当然ではある。

でも、悪いことを批判する側が国民のためになる信念を持っているとは限らない。それは地獄のミンシュトー政権で骨身にしみているのが現在のニッポンなわけである。

政治的思想を一切持ち合わせてない私ですら「もう勘弁してくれ」と思ったのだから、要するにそういうことなのだ。何よりもヤバいのは、政治に興味がない人にすら「こいつはダメだぜ」と思われることだ。

マイナスを追求したからといって、追求する側がプラスになるわけではないという良い見本であった。

なんで今、こんな話をするかというと、このコロナ禍の中で、批判するだけの政治的主張ばかりが耳に入ってうんざりしたからだ。

現政権を支持するようなことを言うのは同調圧力だ、なんて言論まで飛び出したけど、批判批判で足を引っ張る話ばかり押し付けてくるのは同調圧力にならないと思っているのだろうか。

そして、あの選挙違反のおっさんを思い出し。

鈴木M男を思い出し。

田中角栄の話をした友達の親父さんを思い出すのだった。

悪いことはやらないにこしたことはない。悪いことは追及されるべきだ。

悪い案は批判するべきだし、良い案は支持するべきだ。

ただ足を引っ張るための批判、現政権を引き摺り下ろすことだけが目的みたいになっている政治的主張、ジャーナリズム、プロパガンダは、国民のために何をしてくれるのだろう。

それはもしかすると、限界集落を菓子折りを持って回った選挙違反のおっさんよりも役に立たないのではないか。

※良い政治を行うなら選挙違反をしてもいいよね!という話はしていないのでクソリプはご遠慮こうむる。

もちろん、現政権に対して、冷静にまっとうな批判をしたり、もっと良い政策があると実際に政治家として戦っている人々には最大限の敬意を持ちますよ。私個人の主義主張はもっていないけど、別に現政権の支持者でもないし。

選挙に行く時は、まず「絶対に票を入れてはいけないヤバそうなヤツ」を判定するし。

逆に言えば、政治に大きな興味がない私のような人々は「目立って良さそうな主張をしている人がわからないから、せめてヤバいやつは避けよう」としているわけですよ。マイナスの主張ばっかりしている人、いかにもヤバそうじゃないですか。

ネガキャン以外に何をしてくれるのかわからない人には投票できないよ、普通に考えて。

ひとまず、今回の色々で各党がどんな対応をしたのかは、うっすら覚えておこうとは思ったのでした。

いや、まぁ、選挙違反はしないでくれ。今の時代インターネッツですぐバレるぞ!こっちも明らかにヤバい奴はちゃんと避けるから。


はぁ~~~、政治的な話なんでするもんじゃないね!

クソリプも討論も求めていないので、そういうのは回れ右してくださーい!


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