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note アクセシビリティ知見まとめ

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noteにある様々なアクセシビリティの知見をまとめていくマガジンです。その記事を見た人が、次のアクションに活かせると言う観点でピックアップしています。良い記事を選定してくれる運営…
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#私の仕事

配慮を、「当たり前」にする

今年の4月から、障害者差別解消法に基づく合理的配慮が、民間事業者(私たち)にも義務化されることになりました。 漢字が多いですが、簡単にいうと「法改正に伴って、Webサイト制作のうえでも配慮することが義務化されたよ」ということです。これまで「合理的配慮」は、国や地方公共団体にのみ義務付けられていました。(参考:政府広報オンライン) なかなか聞き慣れない「合理的配慮」ということばについては、内閣府が次のように説明しています。 Web制作会社としてできるのは、ウェブアクセシビ

インクルーシブなデザインをどう考える? |当事者の視点を交えたプロジェクトをつくるには

車戸高介 日建設計 都市・社会基盤部門 都市開発グループ 企画開発部 プランナー なぜ今「インクルーシブデザイン」なのか?車戸高介さん(日建設計 都市開発部):今、世界の人口の15パーセント、約13億人が障がいを持っている(*1)と言われており、大きなインパクトとなっています。そういった方々がより社会参加できる、サステイナブルな社会の実現に向けたダイバーシティ&インクルージョン(D&I)が求められています。 一方、日本財団のD&Iに関する意識調査(*2)では、「日本社会に

「誰一人取り残されない」を高い水準で叶えるために。ウェブサイトのアクセシビリティ検証結果と、その後

デジタル庁のアクセシビリティチームです。 私たちは、アクセシビリティ向上のための仕組み作りを行う民間人材の専門チームとなっています。3名で構成されており、そのうち2名は視覚に障害のある当事者です。 前回は、私たちがこれまで行った4つの取組を紹介しました。今回は、デジタル庁ウェブサイトで行ったアクセシビリティ検証結果と、そこから見えてきた課題、解決に向けた方向性などをお伝えできればと思います。 今回は少しだけ技術的な内容や規格の詳細に触れますが、できるだけわかりやすくお伝

アクセシビリティを万人のものとするために。専門チームが行った4つの取組

デジタル庁のアクセシビリティチームです。私たちは、アクセシビリティ向上のための仕組み作りを行う民間人材の専門チームとなっています。3名で構成されており、そのうち2名は視覚に障害のある当事者です。 前回はアクセシビリティの考え方や私たちの業務をご紹介しました。今回は、これまで私たちが取り組んできたことを紹介できればと思います。 (▼前回の記事はこちら) 技術的な内容や規格などの詳細は割愛して、できるだけわかりやすくお伝えしますので、リラックスしてお読みいただけたら嬉しいで

はじめまして。デジタル庁のアクセシビリティチームです

みなさん、はじめまして。デジタル庁のアクセシビリティチームです。 私たちはデジタル庁にて、アクセシビリティ向上のための仕組み作りを行う民間人材の専門チームです。3名で構成されていて、そのうち2名は視覚に障害のある当事者です。この記事では、そんな私たちの取組や、アクセシビリティへの考え方などについてご紹介したいと思います。 (※記事冒頭、アイキャッチ画像の説明:「アクセシビリティの取組 1/3 はじめまして、デジタル庁アクセシビリティチームです」画像の左側には、アクセシビリ

【WCAG2.1 アクセシビリティ対応】 コントラスト比の罠

株式会社アジケでUIデザイナーをしているやまもとです。 唐突ですが皆さんオレンジ色についてどのようなイメージをお持ちですか? オレンジは様々な企業のコーポレートカラーやアクセントカラーとしても使用されていますね 私が担当しているPJにもオレンジ色のボタンパーツが使用されています。 現在アクセシビリティ強化に伴い、デザインシステムガイドラインアップデートを行っており、コントラスト比の見直しを行うことになりました。 見直しにあたり、このオレンジ色のコントラスト比に大いに悩