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やわひゃー/増田拓己
2024年2月13日 07:21
慣れない雪は初めて話す異国の旅人のよう。戸惑ってしまったけれど、溶けてしまえばやはり同じ水なのだと安堵する。気が付けば自分が何歳なのかも忘れてしまった。目線が高くなる楽しさに手足を動かしていた。見える景色が変わってゆく。その変化を意識するのは数年の時を要する。あれは何年前のことだっただろうか。自分の年齢を覚えていないのだから当然わからない。足元に白と黒のボールが転が