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精神的支柱

写真は我が家の庭のクリの木です。

庭の中で一番大きな木です。毎朝、この木を見上げると何だかホッとします。


2年ほど前からNBAにはまっていて、楽天TVでよく試合を見ています。

もともと、バスケはほとんど興味がなかったのですが、息子がミニバスを始めたのがきっかけでバスケの面白さに魅了されています。

さて、2019年~2020年シーズンのチャンピオンを決めるNBAファイナルは、ロサンゼルス・レイカーズVSマイアミ・ヒートで行われ、2勝4敗でレイカーズが優勝を決めました。

残念ながら敗れたヒートにユドニス・ハスレムと言うヒート一筋16年のベテラン選手がいます。今年、40歳になる彼はレギュラーシーズンはほとんど出場時間はなく、上位チームでチャンピオンを決めるプレイオフでも出番はゼロでした。

もちろん、彼はかつてヒートが2006年、2012年、2013年に優勝した時のメンバーでもあり、それらの優勝に貢献したメンバーのひとりです。

だからと言って、過去の貢献だけでチームに残れるほどNBAの世界は甘くはありません。

彼がそれでもチームに必要とされているのは、ベンチで他の選手を鼓舞激励する姿勢や自分の経験を若手に伝えることによる目に見えない価値をコーチ陣やチーム関係者に高く評価されているからです。

中継でベンチの様子が映るときに見てみると彼は本当にこまめに選手たちにさりげなく声を掛けているのがわかります。時には情熱的に時に優しく。それだけでなく、彼がそこに座っているだけで何となく安心感があるのを感じます。

存在だけで貢献できる正に精神的な支柱といった感じです。

昨シーズンが終わり引退もささやかれていましたが、チームは彼を約2億8000万円で再契約をし、17年目を迎えることになりました。

NBA選手の年俸としては決して高くはありませんが、このような金額で再契約をしたところにチームの彼の評価の高さを感じます。

全然試合に出ていない選手だったので、プロ野球で言えば、戦力外通告になってもおかしくない状況ですし、彼が契約されればその分、一人が選手から外されることになるので他の選手から不満がでてもおかしくはありません(NBAもプロ野球などと同様、チームの規定人数は決まっています)

でも、チームメンバーから文句が出るどころか彼が再契約されたことを歓迎するコメントが一杯でています。

それほど、彼がチームから深く信頼されている証でしょう。

こういうタイプの人は会社などの組織にもいるのではないかと思います。

数値化できるパフォーマンスは必ずしも高くなくてもチームに安定をもたらすような存在の人です。

昨今、能力主義が言われるようになり、このような人材は下手するとリストラの対象になりかねません。でも、数値化できない貢献をしている人材を切り捨てていけば、組織は逆にどんどん疲弊していき、全体のパフォーマンスも落ちていくでしょう。

難しい問題ではありますが、数値だけで人を評価するのは危険が伴うことは注意が必要と思います。

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