相性というものを頬張るフルーツサンド 〈菓子四季録 vol.1〉
5月、散歩をすればたくさんの花たちと目が合う季節。陽の光が心地よく、いつもと違う道につい足を伸ばしてみたくなる春にぴったりのお菓子は「苺とマスカルポーネチーズのフルーツサンド」。春にぴったりな理由は、直球だけど、苺が輝く季節だということ。
マスカルポーネチーズにメープルシロップが合わさったクリームは、初めて出会う味わいだった。そこに苺の甘酸っぱさが加わり、「相性」という言葉の意味を口いっぱいに頬張ることができるのが、このフルーツサンド。
マスカルポーネチーズの特徴は濃厚なのに後味が軽やかなことと、そのなめらかな口当たり。メープルシロップのそっと寄り添ってくれるような甘さが、軽やかさにやさしく馴染んでいる。このクリームは味見をすると止まらないので、パンに挟む前に食べ切らないようご注意を。
そんな単体でも美味しいクリームに、旬で輝く苺が加わるとどうなるか。
「相性」という言葉が具現化する。しかもそのままの果物としての苺の魅力(苺らしさ)と、調理された苺の魅力(いち食材としてポテンシャル)の両者が生きている。
レシピの最大のハードルは、マスカルポーネチーズを買うということ。普段のお料理やお菓子作りで、使ったことがない方もいるかも?でもぜひ、この「相性」を体感してほしいので、思い切って買ってみていただければ嬉しいです。
苺とマスカルポーネチーズのフルーツサンド
材料(2人分)
作り方
菓子研究家 福田淳子先生のレシピ解説はこちらです。レシピが生まれたきっかけ、作り方や材料のポイントが掲載されています。レシピの物語を知ると、お菓子がさらに美味しく味わえるはず。ぜひあわせてご覧ください。
フルーツサンドの菓子四季録、おしまい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?