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自分の人生だもの。読書記録#18


『人生は20代で決まる TEDの名スピーカーが贈る「仕事・結婚・将来設計」講義』,メグ ジェイ, 2014

 なんだか心がざわざわた本だったなあ。んー痛いところを指摘されたというより、私の考え方とは違うなあと感じる部分に触れたとき、心が波だった感じ。

本書の内容

 著者は、20代の過ごし方が人生においてとても重要と述べている。
 第一章では、アイデンティティ・クライシスと、アイデンティティ・キャピタルという概念が説明されている。
 アイデンティティ・クライシスとは、自分が何者か分からなくなることと私は理解した。この言葉を作った、精神分析家のエリク・エリクソンは、だれもが自分を見つめ、自分の人生をつくらなければならない、と主張したと書かれている。アイデンティティ・キャピタルとは、「時間をかけて身につけた、自分の価値を高める経験やスキルのこと」であると述べられている。
 著者は、上記の危機と資質の獲得を同時に処理するべきだと述べている。自分探しと同時に、社会に関わっていこうとする姿勢が大切だと主張している。
 さらに第一章では、ヘレンという女性を例に話が展開されている。ヘレンは、心理学者である著者のカウンセリングを受けていた。彼女は大学の芸術コースを卒業した後、写真家として働くも生計が立てられなくなり、ベビーシッターとして働き、道に迷っているところだった。ここで彼女は、カフェで働くか、デジタル・アニメーション・スタジオの雑用係になるかという選択を前に、カフェで働こうとしていた。
 著者は、アニメーション・スタジオで働いた方がヘレンのためになると感じていた。それは、デジタル・アートの世界について学べるし、コネクションも作れるからという理由からだった。著者はヘレンに、ここの面接にいくように勧め、ヘレンはアニメーション・スタジオで働くことになった。その後ヘレンは、雑用係から昇進し、さらにスカウトされて映画製作のアシスタントになったという。
 この章の最後に著者は、次のようにヘレンの選択を振り返っている。

 チャンスとは、こういうふうにして巡り合うものなのです。五年後か十年後、カフェのヘレンとアニメーション・スタジオのヘレンとの違いは明らかです。悲しいくらいに。ヘレンの人生は、必要な少々のスキルを使った時、軌道に乗りました。


考えたこと

以上の話から私が学んだことは、
🌟自分が望む未来を思い描くこと
 ヘレンは、アートの道に進みたいという思いがあったから、よりよい選択ができたのだと思う。
🌟自分の望む未来に一歩近くなる道を選択すること
 たとえ雑用係だとしても、現状より一歩近づくならいいじゃない、くらいの気持ちが大切なのかな。私の好きな言葉のひとつは、「自分に値しない仕事はない」。雑用係なんてって考えずに、目の前の仕事に真剣に取り組むことが大切なのだと思う。
🌟チャンスだったということは後になってみないと分からない。
 人生ってそういうものよね。何がチャンスか分からないから、生きるのが楽しいのだと思う。

次に著者の考え方に触れて、自分自身の考え方がわかった。
🌟どんな経験もその人の糧となっている
 私は本書から、20代を無駄にしないでというメッセージを感じた。んーたしかにそうなんだけど、私はどんな経験も大切で、無駄にはならないのではないかと思う。例えばヘレンのベビーシッターの経験も、それまでヘレンが悩んできた経験も、それらの経験がヘレンの一部になっていると思う。また、たとえヘレンがカフェで働く選択をしたとしても、それはアニメーション・スタジオで働いた未来とは大きく違っているだろうけど、それがヘレンにとって良かったか悪かったかなんてわからないと思った。選択していない方の未来ってわからないよ~って。だから著者の、カフェで働く選択が間違いであるかのような考えに、自分の考え方との違いを強く実感した。
 では、どっちの選択が良いか悪いか分からないなかで、どのように人生を歩んでいけばいいのか。私は、「どんな自分でありたいか」「どんな人生を歩みたいか」を考えること、自分の思いに従い、自分を信じて歩むことが大切だと思う。
 んー著者は、自分が望んでいることがありながら、恐れから別の道を選択することを警鐘を鳴らしているのかな。

 どんな道でも、自分で選択していくことが大切だと思う。人にはそれぞれ大切にしていることがあって、それは他人から理解できないものかもしれない。その人なりに考えて出した答えは、その人の正解である。本人が納得していればそれでいいじゃない、って思う。ヘレンがカフェで働く道を選んでも、それがヘレンの選んだ道なら(自分で選ぶことは大切よ)、ヘレンの道を応援しよう。間違ったと思ったなら、またそのとき考えよう。



まとまりがなくなってしまった。笑

10年後、自分はどうありたいのだろう。
とりあえず、楽しい人生だったって笑って死にたいなあ!





 

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