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人の澱

殺したい空気が充満して、睡魔は空回りまたAMが点滅。3:30の重低音。苛まれる狂気に塞ぐ耳、掻き毟る頭の裏に蔓延る邪念が痒い、爪を立てて強く擦り付けて溢れた皮膚が爪に溜まって血を呼び寄せる。夏の夜、今年ももう四分の一が経過して焦る心、時間が過ぎるふしだらに硬くなる下半身とムカつく心臓。金髪ショートの女の白い顔と大きな黒目にいろんなものかけて気持ちよくなって、美味しくいただきたいのは、誰のせい? 淀んだ暗闇に脈打つ信号、平静を装い続けてむしろ図太くなった背筋にはたくさんの神経が複雑に絡み合って──そのどれもが著しく騒がしくて、ひっきりなしに衝動! それは青く、冷たくどこまでも広がっていきながらいろんなものを飲み込んでいくから、あなたは儚さを孕んだ魚の卵みたいにどこまでも遠くに行って、知らないところで孵化して、生きて、きっと強く。どこまでも馬鹿でいてほしい。星を繋いで、知らない花の形を模して、喉を潤して綯交ぜ。音楽はひっきりなしにドラムとピアノの旋律が美しいし、18時きっちりに始まるあれには、今日死んだ人たちの一覧があって、どうせどうせ光に群がる蛾みたい。どちらにせよ、赤い街並み、車のヘッドライトが眩しくて、夏の終わりの風景は田舎道、歩道にチェリオの自販機、誰も歩行者のいない歩道のために車を止めて、スマホを触って辿る帰路。Tuesday 明日には幸せになれるかな、時空の上で横たわって動かない猫を拾って畑に捨てる。埋葬のつもりで

#詩 #自由詩 #現代詩 #ポエム #100日詩チャレンジ #24日目 #note文芸部

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