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記事:30分遅くなっただけで…共働き世帯 悩ます「朝の“小1の壁”」

保育園・幼稚園から小学校に入学するにあたり、子どもを送り出す時間が遅くなることで突き当たる「小1の壁」についての記事。

保育園の開所時間は基本的に11時間で、その時間帯は保育園により多少異なりますが、朝は午前7時から7時半の間には預かりを開始するのが一般的です。

一方、NHK放送文化研究所が行った2020年の国民生活時間調査によると、小学生の「通学」のピークは午前7時30分から7時45分の間で、この時間帯に児童の50%が登校しているという結果でした。

ついで多いのが、7時45分から8時の間で、児童の42%

8時台も20%以上となっていて、5人に1人は8時以降に登校している計算になります。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240411/k10014417661000.html

もう一方であるのは、教員の働き方改革。

近年、教員の長時間労働が問題視されるなか、文部科学省は去年9月に各都道府県知事や教育委員会教育長らに通知を出しました。そのなかで朝の時間帯の学校業務の負担軽減策のひとつとして「開門は登校時間の直前とすること」が例に挙げられました

これを受け、登校時間そのものを遅らせる通達を小学校に出した自治体もあり、その影響は各地に広がる可能性もあるといいます。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240411/k10014417661000.html

そこで紹介されているのが、教員ではなく、民間企業に見守り員を委託して早く登校した子どもたちを預かる豊中市の取組。

ことし4月、大阪 豊中市は市内に39校あるすべての公立小学校で朝7時から校門を開放することにしました。

もともとは朝8時の校門開放でしたが、市内の認定こども園などの保育施設で朝7時から子どもを預かっていることから、時間をあわせることにしたのです。

実は近年、市内の小学校では校門が開く前から登校する児童が増え、多いところでは100人ほどが門の周りで待機するようになりました。交通量の多い道路沿いの小学校では、児童の安全面を心配する地域からの声もあがっていました。

早く校門が開くことで、児童は登校時間まで学校の体育館や多目的室で自習をして過ごすことになります。

校門の開放時間の前倒しが教員の長時間労働につながらないよう、市は民間企業に委託して39校に、それぞれ2名の見守り員を配置。その予算として、今年度新たに7000万円余りを計上しました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240411/k10014417661000.html

当該取組に関する別の記事を読んでいて「良い取組だな~」とのんきに思っていたところ、コメント欄は自分の受け止めは逆に否定的なものが多くて少し驚いた。

・ 親の働き方に子どもの生活を合わせるのではなく、子どもにも意見を聴きながら、親自身の働き方を変えたり、ファミサポなどを利用したり、友だち家族と連携したりと言うことがまず先ではないでしょうか。
・ 結局「誰か管理職がいるように」なんてなって、副校長などの負担がさらに増しそうなところが特に怖いです。学校の中で起きたことは完全に自己責任にするのも難しいので、安全な過ごし方をしっかりと設計できるかが成否のポイントになりそうです。
・ 受け入れる学校の立場からすれば、担当の方は教員以外を配置とありますが、児童たちが登校した後のフォローはなかなか難しいのではないでしょうか。児童たちだけで学校にいると何か事故が起きる可能性はあり、どうしても教員もある程度配置せざるを得なくなるのではないでしょうか。少なくとも管理職は管理を求められるのは間違いないです

https://news.yahoo.co.jp/articles/f76c08b8e26b599b99a11a511e95ad2fd6f5dfff

もちろんベストなのは、元のNHKの記事にある相模原市役所のように職場の意識が変わり、子育て世代に合わせた労働時間の調整ができるような制度整備がなされることなんだろうと思うけれど、小学生の親の全ての勤め先でそのような環境が整うのを待っていることはできないだろうし、現実問題として豊中市では開門前に100人ほどが校門の周りで待機するという事態が発生していたわけで、豊中市としては必要な取組だったんだろうなと。ただ、「7000万円」というのはなかなか大きな額ですねぇ…。

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