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占いだってスピだって、本気でなければ救われない(2020年12月4日メルマガ)

私は、二十年くらい前にプロの占い師より指導を受けて以来、サビアン占星術とタロット・カードに携わってきました。現在は、あまり表には出さない形で副業として鑑定を行っています。その理由もいずれ機会があればお話ししていきたいと思っていますが、そこで生じる問題意識と昨今の占い・スピリチュアルブームについて考えたことがありました。それを書き綴っています。

 今回は、占い鑑定における「当たる」「当たらない」という話から始めてみたいと思います。

 巷(ちまた)では「よく当たる」占い師がやはりもてはやされてますよね。確かに、私も趣味で友人・知人を鑑定している時に「よく当たる」と言われ、タロット・カードやサビアン占星術がすごいという認識に至っています。

 しかし、その頃でも「当たっていない」というので渋面をしていた人は、少ないながらいました。そして、今ももちろんいます。

 最近の私は、鑑定をして「当たる」ことにこだわりはありません。なぜなら、カードも星も偽りを言わないからです。

 例えば、趣味で鑑定をしている時にタロット・カードで逆位置ばかり出た人がいました。その人は、内心で思っていることと、私に対して鑑定してほしいという質問とが食い違っていました(後にある事実が発覚してわかりました)。

 逆位置が多いときは、相手が嘘をついているか、そうでなくても、質問する内容に反して内心のネガティブな気持ちを隠している場合が多く、結果と合致していないことが多いです。

 そうはいっても、占いをする立場であった場合は、相手から「違います」「当たってません」と言われれば焦りますよね。でも、私が鑑定を指導している生徒さんには、ひるまないように伝えています。

 それこそ、ご本人が大いなる「嘘」「不安」を抱えている証拠なのです(もちろん、それをズバリ伝えちゃタメですよ)。

 先の例はタロット・カードの例ですが、サビアン占星術であればもっと強烈に、「当たってない鑑定結果」=「本来の自分」と、自分がこれまで築き上げてきた(思い描いている)自分とが対峙します。――そうするとその先には、自分自身でそのギャップを心にかけて勇気ある一歩一歩を踏み出すという選択をするか、「当たってないし……」として以降も同様に過ごすという選択をするか、二つに一つです。

(占ってもらおうかな……と思った時点で、その方には何らかの違和感が自分自身にあるのだという前提ですが)。

 私が占い師さんにに鑑定してもらった(すいぶん前)時のことですが、タロット・カードで「結婚したいと思っている」「お嫁さんになりたいのね」などと言われ、「はあ? 思ってないし、高い金払って損した」と思ったことがあります。でも、今から思えば本心を偽った自分がそこにはいて、占い師さんの切ったカードに偽りはなかったと実感しています。

 サビアン占星術では、自分自身のことなのにかつて解釈しきれない星がいくつかあったのですが、ここにきてそれらが解明できてきています。それは、警告されているのに無視して本音で生きていない部分があったためであり、「解釈しきれない」となっていたと考えています

 (正確に言うと、私のもともとの宿命はなかなかに厳しく、それゆえに人生がうまく回らないことは多々ありました。なぜうまくいかないかの理解はできても、自分の生き方を変えられなかったというのが主たる要因です)。

 最近は、鑑定をしていて「当たらない」と言われたほうが、その人にとって意味があるのかもしれないと思うようになっています。ただ、お相手の方が問題に向き合う準備ができていない場合は、気づきには結びつかずに終わることもあります。

 勉強に置き換えるとわかりやすいのですが、何かのテーマに取り組む時、小・中学生、高校生、大学生、専門家のレベルは歴然とあり、その段階に到達しなければその対象の書物を読んだり、個々の課題を解決するのはできないですよね。

 おそらく、個人の生活や人生もそれと同じで、レベルが熟するまでは「当たらない」だから「占い師が悪い」「高い金を払って損した」で終わる人もいると思います。ただ、私のように後からそうでなかったと気づき、成長のための経験のひとつとなることもあるわけです。

 ですから、もし占い鑑定(あるいは、見えない世界に介入する力のある人の手を借りる)場合は、人が「当たる」(「効果あった」)というのは、あまりあてにならないと思います。個々人の抱える課題やレベルは千差万別だからです。

 レベルの合う人に、真の解決に導く占術に出会いたい! ――以前からお話しているとおり、その人の書いているブログなどを何度も読み返し、最後はお金をドブに捨てたと思って、戻って来られないかもしれない覚悟でそこに乗り込むしかないです。――まあ、これは私の場合の「本気」の姿勢ですが、要はあなたにとって「本気」かどうかです。

 今抱えている問題を手放して、幸せになりたい、満足したい、不安から解き放たれたいと思う強い意志や願望と、それを実現するための行動、これが重要です。これがともなってこそ「本気」というものです。

 自分のことは自分でしか救えません。私のところに縁があった方たちも、「本気」で、そして、自分自身の力で進んでいけることを切に望んでいる私がいます。

〔原題「当たっていない占い鑑定 ~カードでなくて私が嘘をついている~」〕

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