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自選評論・随筆集

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気になる社会現象について、毎日の生活における小さな気づきから論じた記事を、多くは匿名で自身が展開する媒体(メルマガ・ブログ・SNS等)から選んでまとめています。
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#学校教育

学校教育では何を教えるのか?(2019年9月1日ブログ)

 この度、地方のある学校の先生方と交流を持つ機会に恵まれました。その学校では学習と部活動との文武両道を掲げており、日に焼けた生徒さんたちは、学校で用意した補習や9月始まってすぐの学園祭の準備などもあって、夏休み中いえどもたくさん登校していました。  この学校訪問の前には東京で私学展がありました。その時に感じたことがよみがえりました。  ーーどの学校も、みんな同じに見えるには私だけなのかな。ーー  地方は遅れているだけという言い方をするのは簡単だし、正しいのかもしれません

10代の頃に学校で勉強したことを思い出す(2020年8月9日SNS)

 私の10代の頃は、今でこそ「団塊ジュニア」という言葉もあるけれども、何事もライバルが多くて脱落しないことで必死でした。競争も当たり前。  しかし、人生も折り返し地点まで来て、個々の人生の内実と価値は本人にしかわからないと強く感じるようになりました。  一方で、私たち世代は激しい競争の中で引きこもりの一期生を生んだ世代でもあり、この歳になってやっと、そうした立場の人にも思いを致すことができるようになった我が身を口惜しくも思います。  コロナで社会が従来の価値観を否応なく否定す

私は「アフターコロナ」とか陳腐な言葉は使わない(2020年5月27日メルマガ)

 緊急事態宣言が首都圏でも解除されました。  「新しい生活様式」なんていうのも出されていますが、私たちは誰もそれを経験していません。  しかし、歴史に学ぶことはできます。  かつて私たちのように、これまでの価値観や社会の仕組みが崩壊し、新しい時代に生きることを余儀なくされた人たちは、皆その日々を必死で生きていたのだと思います。時には流され後悔したりという人もあったでしょうし、失敗も経験する中でささやかな楽しみや幸せを見つけ、それらをかみしめながら、適応していったのだと考