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この場を借りて

 君が僕のnoteを見ていると人づてに聞いて、こういうことをしていいのかわからないけど、こうするしか他に方法がないし、こうでもしなければ僕の思いを伝えられないので許してください。さすがに名前は明かせないので「君」と書きます。

 僕の虚言癖が君を傷付けたこと、それだけが僕の後悔です。どうしようもなく、僕は嘘付きでした。それは嘘のための嘘で、君を傷付けたいとかそういう意図は全くありませんでした。これは一種の病気で、まともな人は浮気をしても「してない」と言いますが、僕は浮気をしてなくても「している」と言ってしまうのです。そう言わないとおかしくなってしまうからです。何が怖いかと言えば自分でもその先がどうなるかわからないことです。医者にも行きましたが、気休めのカウンセリングか常習性のある薬しか出されないことがわかったのでもう行っていません。

 僕の言動が最もおかしくなったとき、君は出て行きました。でもその時僕は正直ほっとしていました。身近な人をもう傷付けなくて済むんだと。でも同時に仕事も続けられなくなりました。まともな社会生活を送ることができないほど、僕は現実と虚構の境目を見失っていました。

 しかしここ数年ほど、僕の虚言癖が驚くほどなくなったのです。なぜならば嘘を全てパソコンに書いてしまうことですーっと楽になったからです。書き終わるともはや普通の人、日常生活では全く嘘は出ません。むしろ嫌悪感すら覚えるくらいです。そうした夥しい嘘八百に起承転結を付け、ちょっとした小説っぽいのを書いてこうしてネットにアップすることを思い付き、今ではそれがかなりの精神安定剤となっています。筒井康隆も物書きを目指す者は日常生活で嘘を付くなと言っています。作品が嘘八百なのだからそこだけに集中しろと。それがなんとなくだけどわかるのです。パソコンで嘘を出し切ってしまうと、日常生活で嘘を付く気になれないのです。もったいないのです。嘘は作品だからです。ごめんなさい。話が逸れました。作家でもないのに偉そうなこと言ってしまいました。

 僕が言いたいのは、もう治ったということです。日常生活で嘘を付くことはもうありません。言動が支離滅裂になることもないし、それで君を傷付けることもないです。今の僕はこうして嘘を連ねている限り、普通の人です。こうやって嘘をここに吐き出している限り、僕はまともな人です。だからもしこれを読んだら連絡をくれれば幸いです。そしてまた一緒に楽しく暮らせればこれほど嬉しいことはありません。
 最後に。さきほどから僕は「君」、「君」と言っていますが、誰のことですか?そんな人、存在しないんですけど。

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