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読書後悔文

ああ、読まなければ良かった。ああ、どうしてこんな本を読んでしまったのだろう。そのおかげでこの様だ。人生が狂った。ことあるごとにお前が出てくる。あのシーンが浮かぶ。それが俺の人生を、生活をめちゃくちゃにする。ああ、もうだめだ。逃れられない。耐えられない。なのに、それなのに、やめておけばいいのに、また読んでしまう。何度も何度も、読んでしまう。そしてどんんどんと深い闇に沈んでいく。お前は俺のことなど考えていなかっただろう。ただひたすらその文章を紡ぐことだけを考えていたのだろう。ああ、地獄だ。拷問としかいいようがない……。

「こうじ君、宿題は読書感想文なの。良い本ではこうならないの。感動したり、ためになったことを書くのよ」

「おいこら公務員。わかってねえな。読んだことを後悔させるほど、それほど強烈な本を良い本と言わず、感動の押し売りしか理解できねえのか?最良の書はな、読者を破壊するんだよ」

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