No.4/父について(軽くアダルトチルドレン傾向あり)

やはりちょっと綴ってみることにした。

彼は40歳手前にして突然の病でそのまま亡くなる。
私たち残された家族は、
ADHDの母も年齢近く、まだ高校生になったばかりの私、もう一人下に中学生という2人とも多感な時期のきょうだいがおり4人家族。
急逝であった父と母は保険のことや将来のことを何の相談もなく彼は突然上の世界に召されたわけで、無理もない、当初は本当にてんやわんやだった。母の心労は本当に大変だったであろう。
そして、誰もが日々を過ごすのにいっぱいいっぱいで記憶が途切れ途切れだ。
そんな彼の生前のことを思い出してみる。

『No.2/母について(毒親〜)』を綴ったときにすこし彼について触れたが、普段本当に温和で私の友だちが来てもチョロっと部屋に顔出したりしてふざけて会話に入ってくる『こども親父』であった。私自身が多感な時期だったので今となればごめんだが、当時のことを振り返るとかなりおもしろいおっさんであったことは間違いない。
おっちゃん男前だろう?と友だちに聞いて回っていたのには、おそらくジョークだろうが私の目には、その子たちは本気で困っていた。
体型も中年体型で背が高かったことが救いであった。(筆者のことはさておき)その自身の体型をよく鏡で眺めていた姿を覚えている、『キムチタクヤ』だと。


彼は仕事が終わって帰宅後、酒のアテを自身で作るのが好きで私たちもよく一緒に食べたりした。かなり美味いのだ。彼が作るカレーは本当に絶品だった。
あと男性の大きい手にも関わらず、おにぎりも小さいのを握るのが上手く、塩加減も絶妙でパリパリの海苔がさらに美味しかった。

寝る前に一緒にゲームばかりしていた記憶がある。そして私の方が上手だった。彼はあまり上手くなかったような気がする。私は思春期だったにも関わらず、彼が布団に寝そべった状態に私が垂直のような状態で寄り添っていたほどべったり仲良しだったのである。

そんな彼だが、彼の少年期に当時新聞やニュースに出るほどの事故を起こし、それをきっかけに彼は心を閉ざした。いわゆる『トラウマ』だ。この話は彼が仏になってから親戚から聞いたので、直接本人の口から聞けぬままに至る。当時、私は子どもだったからというのもありそうだ、母からは学生時に辛すぎる体験をしたようなことを言っていたとも聞いた。ほぼ墓場まで持っていたと思っておこう。本当に辛かったのだと。
生前よく『早く死んであの世に行きたい』と言っていたと思う、なんて不謹慎なことを言う人だろうと思っていた。でも彼の言うとおりに人生いったのだから、これで良かったと思いたい。
その後、残された祖父母は『あの子は親不孝者だよ…親より先に死んで…』と会うたびに言ってきたが、子に先立たれる悲しみを言わずには居れない心境は計り知れないし、相当な思いで生活していたことは言うまでもない。


このまま彼のことは波瀾万丈で良い思い出で終わらせたいが、ここで爆弾投下。私自身に降りかかった事件を話したい。

おそらく小学高学年だったろうか、本当に仲良しだった父と休日に朝ゆっくり眠っていた。
ふと下半身あたりに違和感を感じ、目を開けないまま意識だけを下に持っていった。
うそだ…と本当に思いたかった。ここでやっと筆者が女だとはっきりしたであろう(何の躊躇いだったのか)
服の上からなんと、もぞもぞと私の股間を触っているではないか……。
本当にショックだった。まさかの信じていただけに、これこそ私の『トラウマ』だったのか、忘れたい過去だと思いたいのか、これが一度きりだったと思うが、この後は先ほど話したように体を密着させるほどの仲良し父娘だったのは記述どおり。
この時、やばいことをされているよな…とわかっていただけに寝たふりをかまして本当に良かったと思いたい。彼のプライドやその後の私への振る舞いは、私がここで目を開けていたら、彼の中で間違いなく終わっていただろうから。

私はここで完全に、墓場まで持っていけなかったのである。

実は辛すぎる過去の一つとして、すでにパートナーには何日か前に一度だけ話した。今日までに父の話をよくしていたので人柄を知っているが故に安心して話した。
一番は『私はこんな人なんです』と知ってもらいたかった。この歳で体が急にボロボロになった私の根源を知ってもらいたかったのである。
そんなパートナーの話で脱線気味だが、彼は彼で
『本当に辛かったね、よく話してくれたね。もう大丈夫だよ』と。彼は携帯でYouTubeを観ながら。

人は、それぞれにパーソナルスペースと似た感覚のパーソナルタイムと言いたいが、プライベートタイムがある。これをよく知れた出来事だった。
私から言わせれば、アディショナルタイム(ロスタイム)だと思う。タイムまみれで訳がわからない。


深夜眠れない時にまたつぶやきに来る率が高くなりそうだ。
ではでは、また。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?