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サウナ宝来洲(ホライズン)。新潟県鯨波海岸に建設する、海と溶けあうサウナの、建設過程を…

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サウナ宝来洲(ホライズン)。新潟県鯨波海岸に建設する、海と溶けあうサウナの、建設過程を記録します。サウナスパプロフェッショナル。 新潟,柏崎,サウナ,アウトドアサウナ,蒸し湯治,ビーチウェルネス,地方,起業,観光業

最近の記事

井戸を掘って地下水かけ流し水風呂をつくる

きっかけはサウナの安全対策2023年6月、栃木県のサウナ施設内の池で水風呂を楽しんでいる途中でお客様が溺死する、という痛ましい事故がありました。 宝来洲は海を水風呂として使うため、万が一の事故の際に確実に救助できるかどうか、全く不安が無いと言えば…という状況で営業していました。 様々方法を検討しましたが「海が危ない時は使用しない」これが大前提、という結論に。 これまでは水風呂が海しかないため、多少無理をして使っていただくこともありました。 海が危ない日は、冬も含めると年間

    • もっと海を楽しめるサウナに!

      「海と溶けあう」をコンセプトに、サウナ宝来洲をつくりました。 ただ、 ちょっと海まで遠いよな…という思いは、あり。 波打ち際でテントサウナができたら、もっと海を楽しめるに違いない、と考えていました。 開業して1年が経ち、ようやくプランに着手。行政ともきちんと話し合いと契約を行って、遂に実現しました! 宿泊:小竹屋旅館 運営:サウナ宝来洲 テント:IamSauna+Tanzawa 場所:鯨波海岸

      • 小さい宿屋がサウナを始めた裏話(2)

        「これからの地方はサウナがいいよ」の真意を知るべく、そこから猛烈にサウナについて調べ始めました。 数年前から、東京でサウナが流行ってるっぽい、という情報は耳にしていました。 テントサウナがイベントのコンテンツになったり、新たな施設の中心的なコンテンツがサウナだったり。しかし、いつものクセで、こういうのは代理店と誰かが儲けたいための「仕掛け」で、乗ったら負け、というフィルターがかかっていたのは事実です。 この時、既に濡れ頭巾ちゃんのブログはサウナ愛好家の間で必読となっていて

        • 小さい宿屋がサウナを始めた裏話(1)

          ここで、話をサウナ事業を始める経緯に戻しましょう。 私はサウナが好きではありませんでした。 温浴施設でもサウナのドアを開けることはありません。汗を出す?熱さを我慢して耐える?そもそも水風呂がある意味がわかりません。サウナに入る人の気が知れない、という感じでした。 どちらかというとサウナは嫌いな人でした。 現在の私の商いは、主に北関東の海無し県から来てくださる海水浴のお客様のための宿泊業です。 この辺鄙な海辺の町は「日本海側海水浴場発祥の地」として、実は130年以上の歴史が

        井戸を掘って地下水かけ流し水風呂をつくる

          植物と音響

          プレオープンは無料ということもあり、連日たくさんのお客様にご利用いただきました。 ストーブは問題なく大量の熱と蒸気を発生し、こだわりの椅子たちの評判もなかなか良く、素晴らしい滑り出しです。 そして、2021年6月16日無事に正式オープンとなりました。なんとか工事も全て完了。 7月末までちょっとお安い特別料金で営業します。 看板も、ギリギリ間に合いました。 護り神様もこちらへ移動です。 この玉を抱く獅子?の石像は、妻の実家に古くからあるものを譲り受けたもの。この地には、

          植物と音響

          椅子

          サウナといえば、重要なアイテムが外気浴で使う椅子です。 一般的には、樹脂製のガーデンチェアですが…あれがベストアンサーだとは全く思っていないので、椅子選びにも時間をかけました。こだわりの「ととのい椅子」について。 まずは、ラウンジ(内気浴場)に置くものについて。私は断然ハイバック派、です。 首を後ろにあずけてもしっかり首が固定されるタイプのものです。某社のインフィニティチェアが人気ですが、大きさや重さを考えると非常に取り廻しが難しく、目新しさも無い点から、真っ先に候補から外

          ドアと照明

          プレオープンまであと数週間。内装の工事が本格的に進んできました。 ここからは、かなり施主側にも頑張りが求められます。と言っても、施工には一切手を出しませんので、素材を決めたり、仕上げの方法を決めたり、時には備品を自分で調達したり。 この建築の意匠について、最初に決めたことは「サウナらしくない外観」にすること。 「おそらく今後フィンランドっぽい雰囲気のサウナが増えるだろう」「似たものしない方がいい」という、ベベさんからの助言があり「なんだかよくわからない不思議な佇まい」を目

          ドアと照明

          サウナストーンを積む!!

          5月13日、このサウナのプロデューサーでもある TheSauna支配人 野田クラクションベベー氏(以下べべさん)の現場チェックが行われました。 予定よりも少し早く到着したベベさんと、まずは、足場が取り除かれ、懸案だった外壁工事が終わった建物をチェックです。 概ね、狙い通りのカタチになっており、安堵。続いて、工事中の内部と、内装がほぼ仕上がったサウナ室へ。 重要なベンチの高さ、座面の広さ、ストーブとの距離間など、概ね合格点をもらえました。 こだわりの、こぶし1つ分、の天

          サウナストーンを積む!!

          サウナ工事進捗(同ポジ)

          前回、外壁にとりかかり始めた頃までの写真でした。 今回はその続きから、外壁が終わるところまで、お見せします。 サラッと画像を並べましたが、上から下までで4週間ほどかかっています。 正面の外壁は、ロゴをレリーフ状に凹凸を付けて見せたり、何層にも下塗りを重ねるなど、手間も時間もかかっています。 足場が外れると、青空に映える白壁が大変美しいです。

          サウナ工事進捗(同ポジ)

          サウナのプレオープンまで、カウントダウン!

          あっとう間にゴールデンウィークが終わりました。 最難関であった、エントランス側の外壁の左官工事が、ゴールデンウィーク期間中も休み返上で行われ、ついに完成!! 青空と海をバックに、真っ白な建物が美しいです。 下地の段階でHのロゴを型抜きしてレリーフ状の凹凸を出し、その後はモルタルを何層にも塗り、更にジョリパットも複層で仕上げています。 Hロゴの波が白い壁に影をつくります。この影は、時間によって様々に変化する面白さもあり、思い付きを職人の技で実現いただき、施主としては感無

          サウナのプレオープンまで、カウントダウン!

          サウナストーブのインストール

          ついに、ストーブがやってきた! MOKI製のMR120(ラック仕様)。サウナ専用設計の薪ストーブです。上から見ると五角形。正面の大きな丸いハッチは船舶用の窓を思わせます。 MOKIのサイトで金額が掲載されていますが、約50万円です。これに積むサウナストーンが300kgで、定価で45万円くらいします。 快晴の4月26日の昼、長野から運ばれてきたストーブ。まずは外で空焚きして匂いを取ります。1時間ほど薪を入れて様子を見ます。実は、放置していました笑 時々様子を見ていました

          サウナストーブのインストール

          野田クラクションベベー氏、来店

          サウナ好きの方には説明不要かと思います。TheSaunaを作り上げた日本のアウトドアサウナの第一人者、野田クラクションベベー氏。 サウナの事業化を本格的に計画し始めた頃、サウナシュラン2020にサウナビルダーとして選出されたのを知り、自分の事のように嬉しくなって、不躾にもお祝いのDMを送ったのがきっかけで、プロデュースをお願いするに至りました。 既に、複数のプロデュース案件が決まっていて、スケジュール的にも厳しいというお話でしたが「海のサウナ」であることに興味を持っていた

          野田クラクションベベー氏、来店

          サウナ棟の工事着工開始から1ヶ月

          今回は、細かい説明を省略して、画像をたくさん。 この建物は、海に向かって左にサウナ室、土間廊下を挟んで右が休憩用ラウンジ、その真中にサービスカウンター、というレイアウトです。平屋で屋上の屋根にはウッドデッキが乗ります。全貌をお見せするのは初めてですね。 2面のパノラマ窓が特徴的なサウナ室は、断熱をしっかり行い、シンプルな内装となります。 ラウンジも、凝った仕様はなく、シンプルで簡素な作りです。仕上げは5月下旬以降なのでサッシが入っている程度でまだ床も張っていません。

          サウナ棟の工事着工開始から1ヶ月

          サウナ工事進捗(同ポジ)

          上棟からの進捗状況を、同じところから撮影しています。 上棟から1週間で、水配管、外壁の下地、屋根、ラウンジのサッシ、内部の左官工事まで来ました。 外壁の仕上げが見えないとよくわからないと思いますが、かなり「サウナっぽくない」建築になります。これは、プロデューサーの野田クラクションベベー氏(以下ベベさん)とコンセプトをつめる際に決めたことでした。 これから続々と地方にできるサウナは「サウナっぽさ」をベースに考えるので、似たような外観のサウナになるだろうから、ここは逆にサウ

          サウナ工事進捗(同ポジ)

          上棟しました!

          基礎工事が完了すると、いよいよ建築っぽくなってきます。 足場が組まれ、翌日には上棟です。今回は御神酒をまいて手を合わせる程度で、上棟式はやりませんでした。 地元阿部酒造の sazanami があればと思ったものの、やはり無く、VEGAを献上しました。 こうして建築の大きさが明確になると、色々イメージがわきます。早速細部の修正を大工と相談です。 になみに、こちらはサウナ室です。海と夕日が見えるよう、二面のパノラマ窓(写真中段)がつきます。 この窓で重要なのは、高さです。

          上棟しました!

          このサウナが「高基礎」である理由

          住宅で採用される高基礎の目的は、シロアリ対策であったり、断熱であったり、だと思います。 しかし、この建築はサウナです。理由は、別にあります。 この画像は、今年の1月にサウナ建設予定地を襲った「高潮」です。小さめの津波だと思ってください。この時の風速は25Mを超えました。平時の波打ち際からここまで60M距離がありますが、波はこの場所を超えて車道にまで届きました。波が去った後には大量の、そして大型の、漂着ゴミがあちこち転がっています。最大のものは5M近い流木でした。 この高

          このサウナが「高基礎」である理由