小林歌穂という女が私の人生を狂わせた1週間
『猫』という楽曲をご存知だろうか。
DISH//の北村匠海が、THE FIRST TAKEで歌ったことをきっかけに、一気に知名度が高まった曲だ。
テレビをつければ猫。
街を歩けば猫。
寝ても醒めても猫。
もし、猫の世界で『人間』という曲が『ニャーストテイク』という企画で大流行してたら、ちょっと気持ち悪い。
だから猫自身も『猫』という楽曲に戸惑い、うんざりしているかもしれない。
FIRST TAKEはアーティストの本気のワンテイクを収録し動画として上げるYouTubeチャンネルで、アイドルからラッパーまで、ほんとに幅広い人が採り上げられ、音楽や歌声の持つパワーを感じ取れる。
女王蜂を見てオリジナル音源を聞いてみたり、コロナ真っ只中の時期は、中止が相次ぐライブに思いを馳せていたりした。
そんな折
まぁ、今から1週間前の出来事なのだけど何となく見た私立恵比寿中学の『ジャンプ』という曲にやられてしまった。
石崎ひゅーいが提供した曲だ。
エビ中の歴史にはどうしても避けて通れない松野莉奈というメンバーがいた。数年前に急に亡くなってしまい、当時大きなニュースになった。その時は『可哀想』としか思わなかったし、そこで曲を聴くのはなんだか不謹慎な気がした。
松野莉奈を好きな人達がいて、きっかけがそれで入っていくのは、なんだか土足で踏み込む感じがしてした。
さらに、安本彩花に悪性腫瘍が見つかるということもあり、私立恵比寿中学は私の知らないところで本当に様々なことに見回れる。エビ中担当の脚本家狂ってんのかよ。首にしちまえ。幸せなストーリかけるやつに変更だ。
『なないろ』と共に挙げられたこのテイクは、悪性腫瘍の為活動を休止していた、安元の復帰作になった。
『ジャンプ』は発売した当時、収録アルバムの出来が以上だと話題にあがり聞いていた。その時はアルバムとしての完成度の方に意識が向き、個々のパフォーマンスまで気が回っていなかった。
が、動画を流し終えるまでの時間でガッツリ心を掴まれてしまった。
小林歌穂。
私立恵比寿中学 出席番号11番
踊る稲穂 ダンシングライス
でお馴染みの(読んでる人達には全然おなじみじゃないだろうが)小林歌穂。
動画の中で彼女だけ異才だった。
真っ直ぐに響く歌声の中に、歌穂さんの柔らかい毛布みたいな歌声が紛れる。
もう、なんというか。
歌からニコニコしてる感じが伝わってくるんですよ。声からひとがらが出ていて、自然に耳と目が言ってしまう感じ。
衝撃だった。
そこからライブ映像を端から見ていく。
やっぱり歌穂さんの(〜ちゃん とかニックネームで呼ぶの恥ずかしいから、推しはいつだってさん付け)歌や仕草に目がいく。
大人しそうなのに、いたずらっぽく笑い、手を引っ張ったり、背中を押したりていると思ったら、映画のワンシーンのように美しい憂いに満ちたお顔をする。
今まで、アイドルは好きで聞いていたけど楽曲が良いから聞いていたという側面があり、1個人にここまで引かれるのは初めてのことかもしれない。
ここまでがハマって2日目程度の症状だ。
3日目からライブ映像を見尽くした私は、エビ中主演の舞台『エクストラショットノンホイップキャラメルプディングマキアート』を見た。
アイドルが舞台をするというあくまでファン向けのものだったのだが、これがまぁ面白かった。
小さい事件が派生して、大きな事態になっていく。
伏線と思えない大きなやり取りが、後半の笑いにつながっていく。シナリオ担当いい仕事しすぎですよ。
(ちなみにアマプラで見れます。是非)
この時点でメンバーの名前の区別はつかないし、どういう個人の背景があるとか全然興味がなかったのだが、ほんとに最近見た映像作品の中で1番面白かった。
その中で、歌穂さんの役は『押しに弱くて巻き込まれ体質な作品の中で唯一の常識人』と言う訳。なんというか、幸せになって欲しいのだけど作品の中で、断りきれなくて事件に巻き込まれる役がはまり役過ぎた。
表情がコロコロ変わって、ほか公演の映像作品を買おうか迷ってるくらいである。
これが3日目。
この日から生活リズムは午前四時に寝るというものに変わった。
5.6日目は再びライブ映像を見ながら、
『この曲は誰が目立ってるな』
とか
『新メンバーいいな』
とか
『新しい公演の曲どういう歌割りなんだろう』
とか細部まで見渡し、それでは事足りず過去のライブに参加した、熱量溢れるレポートを読み漁っている。過去のオタクたちありがとう。その中で見つけたライブレポ。
『あなたにとってエビ中とは?』という質問に『分岐点』とか『青春』とかほかのメンバーが書いている中
幸せになって欲しい人達
と小林歌穂が答えていた
という記事をみつけ『ひ、ひ、ひ、ひとがら!!!!!』と職場の食堂で涙ぐんたりもした。
そして、松野莉奈訃報のニュースを偶然YouTubeでみてしまい、結構な熱量て泣きそうになったりした。
(ちなみにこの時点でエビ中たすたすというバラエティ番組もあらかたチェックしたし、新メンバーオーディションドキュメントも見た。)
そして、7日目
あら不思議。
手元には今月末のライブチケットと、来月のツアー遠征のために電卓を叩く、1人のオタクがいましたとさ。
過去に推していたアイドルは、急にやめたり、やめたあと訳分からんイベントやったりして、結局冷めてしまうので、もう個人は推さないと決めていたんだけどな。
や、推してない。推してないぞ。
ただ、見ると元気になったり、ブログを読み返したり、歌穂さんの好きな食べ物を食べる回数が増えたり、『餃子とビールをご馳走してあげたい』と思ったりしてるだけなんですよ!
本当に狂っていく。
ちょっと荒み気味の心がちょっとずつ潤されて、ライブが超楽しみで、会うために頑張ろう!ってなってジムに再び通い、筋膜ローラーでギャーギャー言いながら、ライブまでに体を整えようとしている31歳のおじさん
おじさんの生活をこんなに豊かにされるなんて、完全な予想外だった。
というわけで月末のライブ楽しみです。
小林歌穂 お気に入り動画を貼っておきます。
1人5万回ずつ見てください。
口パクで表情がコロコロ変わって超アーティストな小林歌穂さん(最近これを永遠見ている)
この伸びやかな声とリズム感が異常な小林歌穂さん
『砂漠に染み込んた雨はいつの日か〜』
で主役登場感がある小林歌穂さん
ちなみに、箱推しになる道は全オタク避けては通れないので、バッキバキにかっこいい星名美怜さんを置いておきます。
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