見出し画像

【バレンタイン企画記事】美味しい泥

バレンタインといえばここ数年はアイドル周りのイベントに顔を出していた。
ももクロからアイドルにハマり、YouTubeに潜りアイドルを漁った。

曲を聴いて、お気に入りのパートを見つけて人にハマるパターン。

ライブ映像を見て目に止まった人を好きになるパターン。

SNSでバズったアイドルのグループを好きになるパターン。

色んな形でアイドルを知って行った。

でんぱ組にハマったのは、なんとなくYouTubeを見ていた時。『最近よく名前聞くな』とFuture Diverの動画を再生し、今までのアイドル楽曲像をぐちゃぐちゃにし、なんでもありのハチャメチャ感にやられてしまった。
Future Diverという曲は、オタクを深めていくにあたり大好きで、大号泣する曲になるのだがその入口からとんでもない衝撃を受けたのだ。

その週末、ちょうどリリースイベントがあった。
金髪の最上もがさん。ボブの夢眠ねむさん。その2人を目当てにライブに向かいCDを買った。人生初の握手会に参加したのはその時だ。

頭の中には夢眠ねむさんと最上もがさんさんの事だけだ。ほかのメンバーは言ってしまえば一般女性だった。『推し以外は一般女性』これは今も変わらない。

握手の順番が来て一番最初に握手をした子。

『ありがとうございます』
『...ライブかっこ良かったです』
『どうもどうも』
『...』
『...』
お時間でーす

人生初のアイドルの接触。
これが、古川未鈴との出会いである。

古川未鈴はでんぱ組の赤色を務めるセンター。
最初はとにかく地味だった。なんの印象もなかったが、今やライブで1番目が行くのが彼女になり、紫色(最上もがさん)のTシャツで埋め尽くされたタンスの中身は、いつしか赤で埋め尽くされていく。まぁ、彼女のオタクになる話はまた今度だ。

古川未鈴は極度の料理下手である。
リアルに料理を爆発させるし、恐らく紫色の煙が出る。やばい。

2/14
バレンタイン。
Twitterに『古川未鈴バレンタインまとめ』という記事がRTで回ってきた。

でんぱメンバーの事を意欲的に収集していた私は、記事に飛ぶ。

チョコ作ります

というツイートとブロック塀のような板チョコ。
これを湯煎し、手で砕いたクッキーをぶち込みスーパーのお惣菜のタッパーに入れる。
なんだこりゃ。鈍器じゃねえか。

『みりんさんが泥作ってる』
『しー!真剣に泥作ってるんだから!』

とほかのメンバーのヤジが飛ぶが、古川未鈴は止まらない。だって俺たちのセンターだから。

合計2種類の泥(泥)を作り、お惣菜タッパーにつめ『これ食べ比べてみたら楽しそう』という古川未鈴。ききドロ

いかに料理をしないのか、チョコを作るだけで全員にわからせる女。古川未鈴。
実際食べたオタクが、口の中を切って怪我したという逸話も残る。

しかし、愛というのは大変盲目だ。
古川未鈴を推し始めた私は、毎年泥が食べたくなる。カチカチのチョコ。手でくだいたクッキー。これはチョコなのか血なのか。

ファンクラブイベントで一緒にほうとうを作ったこともあるが、みりんさんの包丁さばきを見て感動したものだ。(下手さ加減に)

泥を作ってから10年経った。
そんな古川未鈴もお母さんになった。
アイドルではい続けるけど、お母さんになった。それがとにかく嬉しかった。

アイドルは賞味期限の短い職業だ。
現場を離れ、そっと結婚する人も少ない。

でも、古川未鈴は結婚と出産を経てもアイドルでい続けようとしている。
そんな意地とも言えるような彼女を、とてもかっこよく思う。

お子さんもいつか泥を作るのだろうか。

でんぱのライブに行かなくなりはや数年。
私は今でもこの季節が来ると、美味しい泥を食べたくなるのだ。

(・ヮ・)

実際のツイートがこちらです↓

#わたしのバレンタイン

この記事が参加している募集

スキしてみて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?