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酔いどれ雑記 203 赤い電車

25年前を思い出して赤い電車が通り過ぎる。

冬の日曜の朝、始発電車を待つ足はサンダル履き、派手なネイルは剝げかかっていて。

ベンチで煙草を吸いながら土曜のことを思い出していると仲間からのPHSが鳴る。

始発に乗り込んでゆられていると夜釣りのおっさんのクーラーボックスが臭ってくる。

駅から家への道はまだ暗いから、朝には似合わないヒョウ柄のコートや網タイツでもじろじろ見られたりはしないだろう。

赤い電車に乗ってまた遊びに行きたい。赤い電車が見えるところへ帰りたい。