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ウラジミールに花束を!〜男性更年期に関するアーユルヴェーダ的考察〜(前編)

この記事を音声でお聞きになりたい方はこちらをクリックしてください。10分30秒の放送です。

●男性にも更年期はアル!

男性にも更年期はあるのでしょうか? ハイ、あります!
男性ホルモンが減りすぎると、女性の更年期と同じような症状が出てきます。
機嫌が悪くイライラして、本人もどうしようもなく、頑固になったり、やる気が出ずに、心身のつらさを抱えて孤独になっていくケースが多いようです。

●男性ホルモンは女性にも重要

男性ホルモンであるテストステロンは、女性にも宿っています。
生理がある間は、女性ホルモンに支配されているので、男性ホルモンの働きは目立ちません。しかし閉経すると、女性ホルモンに代わって男性ホルモンが、女性の心と体を支えてくれるようになります。

ですから、男性ホルモンが減ってしまうと、男性も、女性も、生きるのがツライ状況になってしまい、ガンなどの病気にもかかりやすくなってしまうのだそうです。

●アーユルヴェーダと男性ホルモン

実は、インドの伝統医学アーユルヴェーダでは、何千年も昔から、男性ホルモンが男性にも女性にも重要であるということが知られていました。
それを増やす方法も、薬もあります。

詳しい説明は後編で書くことにして、まずは、男性更年期について、3月15日にNHKの番組「あさイチ」で放送された特集の内容をお伝えします。

とても良くまとまって、わかりやすい番組だったので、ライブラリーで見られたら良いのですけれど、一週間で配信が切れてしまったので、ここで内容をご紹介させていただきます。(*放送からの書き起こし部分は、著作権的に問題があれば削除いたしますのでご連絡ください。)

●離婚秒読みだった夫の性格がホルモンで改善


まず番組では、漫画家の赤星たみこさん(63)が、旦那さんの男性更年期で苦しんだ体験を紹介していました。

赤星さんの夫・啓一さんは話題も豊富で、朗らかで、笑いが絶えないご夫婦でした。しかし40代半ばから、彼は変わりました。

赤星さん談
「ナニをやるにしても嫌な顔。イライラ、ウツウツ、ピリピリしていて。ナニを話しても、反応が否定から入るようになったんです。
”今日なにたべる?” と聞いても ”知るか!”
”今日これにしようか?”と言っても ”俺はくわん!”とか、
ものすごく不機嫌な返事がかえってきて。
だんだんしゃべるのも嫌になって、いつ離婚しようかなと思っていました。」

さらに、不機嫌な夫の態度はエスカレート。お店のレジで、お金をなげつけるように支払うという、横柄さ。

以前は、そういう態度をみると「あんなやつらは軽蔑すべきだ」と言っていた啓一さんが、同じことをやるようになったのをみて、赤星さんは、なにかがおかしいと気づきはじめます。

「どう考えてもこの人の本質ではない!」

そこで、血液検査でテストステロンの値を調べたところ、治療が必要なレベルまで減少していることがわかったそうです。

夫・啓一さん談
「当時は、何をやるにも面倒くさいというのが一番だった。
仕事の段取りをするのも煩わしい。
細かいことが重なってくると、イライラして、時間内に終わらない。
いままで出来ていたことが、できなくなったのはどうしてだろうと….」

このあと彼は、テストステロンを補充する治療を受けます。
3回目くらいから、目にみえてよい変化が出てきたそうです。

赤星さん談
「とにかく、明るく朗らかな若い頃の性格にもどってきました。
車の運転をしている時に、”この道いくの?” ってきいたら、
”そんなとこ行くわけないじゃないか!” とか言ってた人が、
”うん、そう。今日はね、混んでいるからこっちにしようと思う”とか、
普通に会話ができるようになってきました。」

と言う驚きの変わり様で、今はまた、楽しいご夫婦に戻ることができたそうです。こうした赤星さん夫婦の更年期の話は、この本に詳しいようです。(「夫婦二人三脚で更年期越え」赤星たみこ )

●太る、冷える、頑固になる…男性更年期チェック


以下のURLは、男性更年期かどうかのチェック表が載っているNHKのサイトです。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220126/k10013450941000.html?cid=nsphk-tw-220228-

このチェック表にはありませんが、もうひとつの重要な指標は、体重が増えるということ。

テストステロンがあると体を痩せさせるので それが減ってくると太ります。

「やる気がなくて会社へ行きたくない」…という時に、ウツ病だったら痩せることが多いけれども、テストステロンのせいなら太るというのが判断の目安になるのだそうです。

他にも、テストステロンがどんな働きをするのか、スタジオではこのように紹介していました。

●テストステロンの働き

まず男性ホルモンであるテストステロンの作用は….

・筋肉、骨、血液を作る
・内臓脂肪を減らす
・性機能を高める
・やる気、判断力を高める
・自律神経を高める

つまり、減少すると、判断力が低下して、頑固になったりするわけです。

また、テストステロンは体温調節にも関係するので、女性と同じようにホットフラッシュを感じたり、その逆に極端な冷えを感じたりすることもあるそうです。

●男性更年期は先の見えないトンネル状態

男性の場合、テストステロンは20代をピークにゆるやかに落ちていくのが自然です。女性のように、急激に落ちる時期がないので、今までは、更年期という概念がありませんでした。でも、男性の場合にも、ストレスがかかると、ガクッとホルモンレベルが下がることがあります。三十代でも、生活習慣が悪くて睡眠時間が短かったり、極端なストレスがあると更年期のようになってしまいます。
ですから、男性更年期はいつおきるかわからないし、いつまで続くのかもわからない。そのままにしておくと、いつまでも長引くことがある。というのがコワイところなのだそうです。

専門家によると、男性更年期の人は40歳以上で6人に一人。つまり、日本全体では600万人以上!

その人たちの家族や、仕事の仲間たちが、理不尽な頑固親父になってしまった、元は素敵だったはずの男性たちのために、毎日暗い思いをしているわけです。
男性ご本人もつらいでしょうけどね…。

●解決策は褒めること?!

どうしたらいいのか?朝イチにも登場していた順天堂大学の先生は、「とりあえずほめるとよい」と助言をしていました。

テストステロンは褒めるとあがる!
すると、頑固な旦那様も、少しは話をきけるようになるのだそうです。

頑固と言えばウラジミール君。
だれか彼に花束を渡してくれる人はいないでしょうかね…。
「あなたは長年、ロシアのリーダーとしてよく頑張ったね。お疲れ様でした。」と、振り上げた拳をおろしやすくしてあげない限り、悲惨な戦いは続きそうな気がします。ことの善悪はさておき、今はとにかく、戦いで傷つく人を減らすのが先決…。
彼が男性更年期にあるかどうかは知りませんし、パーキンソンなどの別の病気の可能性もあげられています。でも、少し太って、視線が定まらず、わけのわからない陰謀説などをふりまわして得のない決断を下し続けている姿は正常とは思えません。

我々中年女性がちょっと過激なことをいうと、すぐに更年期のせいにされたりして「セクハラだよな〜」とおもったりするので、同じことをしたくはないのですが、男性も女性も、年齢の変化や様々な理由で、判断力がおかしくなることがあります。
でも、それがホルモンのせいなのであれば、治療をすることができます。
不必要に 本人も周囲の人も苦しまずにすむ道があるのです。
大きな責任のある立場の人なら、苦しむ人も増えてしまいます。
ですから、40代以上の人には、健康診断の時に、定期的なホルモンレベルのチェックなどが義務付けられるべきではないか?と思ったりもします。

では、どうしたら、テストステロンのレベルを回復して、男性も女性も、いきいきしたセカンドライフを送ることができるのか?
後編では、アーユルヴェーダ的考察を交えて、お伝えいたします!





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