研究室という特殊な環境

アカハラ、パワハラ、研究不正etcなどのニュースを見るに、大学の研究室って特殊な環境だなあと思う。

構成員が短期間でほぼ確実にいなくなる

こう書くとぎょっとすると思うけども、大学の研究室の構成員は学部学生、大学院生がほとんどだ。彼らは学位を修得すると企業に就職したり、他の研究機関にいったりしていなくなる。まともな研究室なら最大6年でほぼ確実に構成員がいなくなる。企業でいうと6年失業率100%だ。このことは短期間で構成員ががらっと変わってしまうということを意味している。構成員が変わると研究室の雰囲気も変わる。仕事の引き継ぎも大変だ。変化が目まぐるしい。

ほぼ教授一強体制

研究室は一つのグループで完結している。その中の構成員は講座制であれば、教授1名、准教授1名、助教1名、学生多数だ。ここで注意してほしいのは年齢。教授は若いうちならよいが、ずっとその組織にいる。准教授や助教は数年で他の組織に移り、また新たな人を受け入れる。つまり、構成員の中で教授だけが年をとっていく。そして主な構成員である学生は20代だ。研究室が長く続いていくほど、教授と構成員の間の世代間ギャップが大きくなる。10年違うと物の考え方が大きく変わってしまう。
教授たちはこれを回避するために、年齢の近い助教を主な学生とのコンタクト役にする。これは一見よさそうだが、教授はますます学生と接しなくなる。
これが、〇〇ハラとかに繋がっているのではないかと思った。

回避策?

これを回避するためにはどうしたらよいだろうか?教授に対して意見を言い合う体制が作られるとよい。研究室内では力関係があると思うので、専攻などの大きなカテゴリーで相互監視し合うのがよいのではないか?

日本では年功序列と実力主義の考えが悪く混合して、教授になるのが40代かつそれなりの業績がないといけない。そういう人はごく少数なので、教授になる年齢はだいたい40代後半、50代だ。これでは、上記の相互監視の意味がない。30〜60代の幅広い構成員が必要だ。隣の台湾では、組織に所属して継続的に成果を出していたら数年で教授に上がれるシステムを敷いている。日本にもそういう体制があってもいいのではないか、と思った。どうでしょうか?

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