君たちはどう生きるか、ほんのちょっと考察など

まず受け止めるだけの時間がかかる映画でしたね。

こんにちは

以下ネタバレです

※私は駿作品が大好きなので
かなり贔屓目に解釈しています。

前ポストの感想を先に読んでいただけると
読みやすいかもしれません。↓↓

上記の映画鑑賞後の記事は
ただただ、余韻を言葉にしたかったのですが、
ずっと気になりつつ、
パッとすぐには理解できていなかったものがあり、

それが「我を学ぶものは死す」という、
あの金色の扉の上に書かれた文字。
あれはしっかりと眞人が声に出して読みますし、
重要なメッセージだと思いました。

でも特にそれを伏線に
何か物語が進むわけでもないのです。

私は「君たちはどう生きるか」という問いは
誰に向けられたのかと言うのを、
宮崎駿作品に多大なる影響を受けてきた
クリエイターたちに向けられていると感じました。

作家も、音楽家も、漫画家も、コント師も、
それらに関係ない人も、
多大なる影響を受けてきました。

ほんの少し美術を学んだ私も、
学生時代を振り返れば、
駿さんの影響を受けていない人はいない。
と言うくらい、
当時の私たちの感性のベースには、
駿さんの作品がありました。


駿さんが引退されて「君たちはどう生きるか」
なんです。

駿さんに影響を受けたクリエイターたちはこの先、
どう作っていくか?

想像力の根幹であった駿作品がない世界で
どう生きるか?

「我を学ぶものは死す」

これは、もうすでに駿作品を知っている人たちも、
これから駿作品に触れようとしている
もっともっと若い世代に「私の作品から学ぶな」
(真似するな、影響されるな)
と、伝えたいのではないかと感じました。

「学ぶとは真似をする事である」とは
有名な由来だと思います。

「私(駿さん)を真似するものは死す」
とも読み取れます。

いつまでも駿作品にしがみついているなよ。
というメッセージに思えるのです。
若者への激励として。

そして不思議の国のアリスや、
初期ディズニー作品っぽさが随所に見られるなぁ。
と言うのも今作の特徴のように思えました。

戦争とかハウルやポニョ的世界観は、
駿さんの好きな世界観だなぁと
わかりやすかったですね。
では、
ディズニーっぽさはやってみたかったのかな?
と、最初は読み取りましたが、
面白くて古い作品は沢山あるから、
もっと他からも学べ!もっとあるだろ!
と言われているようにも感じます。

私は駿作品があまりにも好きなので、
だいぶ贔屓目に解釈していますが。

とにかく駿さんは、
駿ファン(影響を受けたクリエイターたちを含む)に、
ずっと俺にしがみつくなよ!ありがとな!
みたいな気持ちを向けているように感じました。

「我を学ぶものは死す」
「君たちはどう生きるか」
文字が出てきてちゃんと読ませたのはこの2つか?
と思います。

漫画ならまだしも、
映画で文字を読ませるというのは
よほどのメッセージですよね。

なんなら「我を学ぶものは死す」という
タイトルにしたかったのではないか?
と言うくらい伝えたかったのではないかと。
あんな綺麗な扉に刻まれていますし。笑

「君たちはどう生きるか」とは
同名の小説があるそうで(内容は関係ないらしい)
タイトルをつける時にそれを選んだそうです。

大衆映画としては、前ポストの感想のように、
捉えてれば良いのでしょう。

ですがその線だと「我を学ぶものは死す」の部分が
繋がらなくて。

まだまだ折に触れてあれこれ考えてしまいそうで、
やはり私は駿作品が大好きだなぁと思います。

どなたかのツイートで、絵本のように場面が変わる。
とありました。

私は夢の中のように場面が変わる。
と思いましたが、

絵本のように、と言うのも
とても素敵な表現だなぁと思いました。

人それぞれが見てきた人生によって、
いろいろな解釈があると思います。
それで良いと思います。

美術館に飾られた抽象画を見て、
全員が全員同じ解釈じゃなくていいのと同じです。

今作は冒険アニメーションの姿をした
抽象画だと思えば、
わからんかった!で、終わるより、
楽しいのかもしれません。
1つの解釈でなくて良いのです。

まぁ抽象画も好き嫌いあるので、
わからんかった!も、楽しかった!も、
どちらも個人の感想で良いのですけど。

今作は製作委員会方式ではなく、
ジブリ単独出資で駿さんのやりたい事を
詰め込める環境にしたようで。
わかりにくさとかしらねぇよ、でいけちゃうので。笑
今までより美術作品的だったかも知れませんね。

あーー。もう1回見たいわーー!!!

今日はこの辺で

では。

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