『あなたの悩み、代わりに僕らが悩みます。』
「やあ、なにか 悩んでる?」
アプリを開くと一人の人形が話しかける。
「君の代わりに悩んであげる。心配なこと、教えてみてよ。」
「じゃあ、その悩み、僕がもらうね。」
もう一度同じ人形を押すと、その悩みについて、それぞれ違うことができる。
「今、同じことで悩んでいるの」
「もっと話を聞いてほしい」
「もう大丈夫、悩んでない」
「心配ごとはもう終わった?」
「心配するほど悪いことは起こらなかったんじゃない?」
「この悩みについてもっと話したいことはある?」
悩みが終わると、雲は晴れて太陽の下にほほえんだ人形が立つ。
終わった悩みたちは、後から見直すこともできる。
私は昔から誰かに頼るのが苦手だ。この人形でさえも自分の悩みを押し付けているようで、すぐに終わりにしたくなってしまう。
調べると、「Worry Dolls」は実在するようだ。
子どもの悩みを聞き、代わりに悩んでくれる人形。
申し訳ない気もしたが、それが彼らの仕事なのだ。
なんとプロフェッショナルだろう。令和の時代に合った働き方をしている。
誰かを頼ったり、悩みを話す練習になればと思う。
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