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かしわそばと鶏汁つけそば

言葉に出来ない。

感情を言葉に当てはめるのが難しいし
自分の気持ちを、まず自分で受け止めるのが得意ではない。

幼い頃、とてつもなく食べるのが遅かった。
全部食べなさい、早く食べなさい、食べないと帰れないよ(今はダメだよね)、という言葉を浴びれば浴びるほど食べ物は喉を通らない。
プレッシャーを感じていたし、大人の苛立ちも伝わってきた。でもこれをどう言ったら良いのか、分かってもらえるのかが分からなかった。

ということが今も続いていて、言葉を紡ぐのにとても時間がかかる。職業柄スピード感が求められ、テンポよく周りの会話が進む中、私は多分「意見がない」または「聞き役に徹している」と思われていると思うが、決してそうではない。だから待ってくれる人には感謝しかない。

「歌」に感情を乗せるのは、楽しい。
自分で書いた曲も、誰かが書いた曲も、その世界観の中で生きられる。言葉や物語に自分を重ね合わせて、あるいは目の前にいる誰かの物語を勝手に想像している。

樋口了一さんと手風琴のLIVEにコーラスで参加して、最後は「1/6の夢旅人2002」を歌った。人生の節目節目で、また違った感情がわいてくる歌ってすごい。うるうるしながら歌ってた。誰かの感情に寄り添えただろうか。誰かの感情を引き出せただろうか。
合唱した後の、あたたかで「お互い頑張ろうね!」みたいな感情が交差する空気は、これ以上なんて言ったらいいのか言葉に出来ない。

でも言葉を交わさなくても、確かに何かしら通じ合っているような、そんな気がした。

ありがとう。また会いましょう。

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