劇場にてサマーウォーズをば🐳

今日、朝目覚めて1番最初に脳内で鳴り響いたのはサマーウォーズのBGMだった。
昨日の夜、サマーウォーズを観てきたのだ。普段から周りに「自分は細田守のオタクだ、崇拝してる」とか言っときながら、実はサマーウォーズをフルで観るのは初めて。いやはやお恥ずかしい。
金曜ロードショーで流れるときは必ず観てたけど、カットされてるとか知らなかったのでなぁ。

昨日上映30分前にチケットを取りに行ったんだけど…サマーウォーズのことを舐めていたよ。
ほぼ満席で、1番前の席がチラホラ開いているだけで、私はしばらく唖然としてしまいました。こんなにも…人気だとは…。しかも夜の上映なのに。
しかし唯一、本当の本当に唯一、真ん中あたりの1番端っこの席だけ空いていた。ほんとそこだけ。まるで奇跡みたいな空き方だった。これは逃してはなるまいと大急ぎでチケットをとった。

劇場はほぼ満席の割に、みんな静かだった。ポップコーンを掴む音が聞こえるくらいで、みんな食い入るように映画を観ていた。わざわざ映画館に駆けつけるくらいだもん、ここにはこの映画のファンしかいないよね。

私は感動して泣くとき、必ず最初は左目からツツ…と涙を流す。栄おばあちゃんの電話のシーンはいつも絶対に泣いてしまう。あの曲が脳内で流れながら起床したくらいには、あのシーンにだいぶ思い入れがある。
金ローで観るときはあまり意識してなかったんだけど、床に大量のはがき、手紙が転がる中に、徐々にクローズアップされる栄おばあちゃんの若かりし頃の写真が本当に凛々しくて、かっこよくて…。美人で夏希の面影も感じる。昔から一本筋の通った、人との縁を大事にする人だったんだろうなあ。このシーンの好きポイントが増えてしまったな。

実は今日の朝、真っ先に頭に思い浮かんだのは侘助の顔だった。
妾の子で、優秀で顔も整っているけど人と付き合うのが不器用なのか、一族から浮いてる。アンニュイで不思議なオーラをまとった人だなー…と幼い私はそう感じるに留まってたけど、今回劇場で、この年になってやっと侘助の愛しさをハッキリと感じた。
栄おばあちゃんに手を引かれる小さい侘助。あの走馬燈のようなシーンがとても好きで。あの二人の関係性は時を経て不器用にもつれながらも、今と昔で何も変わっちゃいない。
おばあちゃんに褒めてもらいたくて、ハッキングAIを作って買い取ってもらった話を無邪気な子どもみたいに話す侘助…愛しい…。その後のおばあちゃんの大暴れからの「死ね!」までの流れも含めて苦しさと愛しさ。

劇場で初めて観たと感じるシーンも何個かあった。身内に高校球児がいることとかおばあちゃんの誕生日のための段取り、準備をしてるシーンとか。親戚の医者のおじさんが食事の席にて、君たちまだやってないの?やっちゃったから挨拶に来たんでしょ?の流れ、だいぶセンシティブに踏み込んでてちょっとビックリした。なるほど、金曜ロードショーのお茶の間センサーに弾かれちゃったんだね。侘助が女の子に何見てるのー?と聞かれて、巨乳の女の人、というシーンも。
映画観ながら、またツタヤとかで借りて観ようかな…と思った。
あとみんな、武田の一族の子孫なんだね!今知ったよ!小さい頃は歴史に疎くてよく分からなかった。(今どうする家康を観てたからちょっと理解)

サマーウォーズ、他にも好きなシーンたっくさんあるよ。でもあのシーンが良かった、このシーンも良かったを全部羅列するには、私はこの映画を観すぎている。今更振り返らんでも、主張せんでもなぁという気持ち。だから今回は新しく感じた部分だけ書き綴っておこう。

でもこれだけは言っておく。作画…大好きです!!絶望に直面して顔がハクハクと震えながら、少しずつアップになる描写が特に好きです。細田守の表現として特許をとっても良いぐらいに好き。

あとあのクジラの名前、ジョン&ヨーコなんだ。このフレーズには個人的な思い入れがあるので、ちょっとふふっと笑ってしまった。

まあクジラといい…(細田作品はしょっちゅうクジラ出るけど)やっぱり竜とそばかすの姫に似てるよね。上映中けっこうよぎってしまったよ。ozの世界とUの世界、何が違うんだ…?
まあ私は「竜と…」のことは、細田守のファンムービーだと思ってるから。美女と野獣、赤毛のアン(アニメ版)のファンである細田守が自分のフィールドで表現した…オマージュとはちょっと違う、ひたすら彼の「好き」を詰め込んだ作品かなと。
(ぶっちゃけ竜と…は私あまり好きじゃないです。色んな要素が中途半端に散らばりすぎてて。)

でもまあ昨日の劇場サマーウォーズを観てる時間、とても幸せな時間だったよ。長々と書いたけど、その一言に尽きる。
細田守が大好きで、昔は彼の母校を受験しようとしてたぐらいだからね。土地の空気が合わないのと、校風がしっくりこないのとでアッサリやめちゃったけど。

細田守、今何作ってるんだろうなぁ。正直なところ、一人くらい脚本家を雇って欲しい…と思う。笑
原作は細田守で良いから、話を整える人欲しい。細田守の表現が大好きだから、もっとそれが活かされて欲しい。
…おっ…奥寺さーーん!

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