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第94回センバツ高校野球1日目展望

第1試合:浦和学院-大分舞鶴

 開幕カードは2013年センバツ優勝校と21世紀枠選出校の対戦。
 浦和学院は昨夏経験者が多く残る。左の宮城は昨年から1番を背負う。最速142キロながら抜群の制球力で打者を手玉に取る技巧派。最速143キロ右腕の金田は内野手との二刀流でシェアな打撃と俊足にも期待がかかる。
 2人のダブルエースに加え、強打の捕手・高山、主将の八谷、控え左腕の芳野と粒揃い。父・士氏から監督を引き継いだ森大監督の聖地初采配も注目。
 大分舞鶴は県内トップの進学校であり、短い練習時間の中で自主性を重視しながら工夫を凝らし、文武両道を貫いた点が評価された。昨秋は県大会準優勝。九州大会初戦では準優勝の大島相手に延長降雨再試合まで持ち込んだ。
 エースの奥野が粘り強い投球を見せ、3番の都甲を中心に浦和学院の豊富な投手陣に立ち向かいたい。

浦和学院(7年ぶり11回目)
さいたま市緑区、私立
関東大会ベスト4
主な卒業生:小島和哉(ロッテ)、榊原翼(オリックス)、渡邉勇太朗(西武)、若狭大志(J2仙台)、本木雅弘(俳優)、菜々緒(女優)

大分舞鶴(初出場)
大分県大分市、県立
21世紀枠、九州大会1回戦
主な卒業生:南こうせつ(フォークシンガー)

第2試合:和歌山東-倉敷工

 県立校同士の対戦。
 春夏通じて初出場の和歌山東は、近畿大会で昨夏甲子園4強の京都国際を下すなど快進撃を見せ、決勝戦まで勝ち上がった。エース右腕の麻田はサイドスローから巧みな投球を見せる。打線は森岡を軸に機動力を絡めた攻撃を見せる。
 抱き合わせ枠で滑り込んだ倉敷工は破壊力の高い打線が持ち味。中日所属の兄を持つ主将の福島を軸に、藤井、松嶋、日向、若林と上位から中軸に力のある打者がズラっと並ぶ。エースの高山は安定感ある投球が光る。
 麻田が投球術で倉敷工打線にいかに立ち向かうかがカギ。先に流れを掴んだチームに勝機がありそうだ。

和歌山東(初出場)
和歌山県和歌山市、県立
近畿大会準優勝
主な卒業生: 津森宥紀(ソフトバンク)

倉敷工(13年ぶり11回目)
岡山県倉敷市、県立
中国大会ベスト4
主な卒業生: 居郷肇(西武ライオンズ社長)、守屋功輝(阪神)、福島章太(中日)

第3試合:クラーク国際-九州国際大付

 春は初出場のクラーク国際は二枚看板の1人・辻田に注目。最速148キロの直球とスライダーで三振の山を築く。もう1人の左腕・山中も最速140キロで安定感が光る。打線は機動力や小技も交えながらつないでいく。駒大岩見沢を春夏12回の甲子園に導いた佐々木監督の采配もカギ。
 準優勝した2011年以来の出場となる九州国際大付は、出場チーム中トップのホームラン数を誇る強力打線が持ち味。注目は1年生の佐倉。花巻東・佐々木に負けず劣らずの左のスラッガーは秋季大会5本塁打と大暴れ。他に主将の野田、リードオフマンの黒田、好打者の大島、勝負強い1年生・白井など強打者揃い。
 左腕エースの香西は制球力が持ち味で秋季大会76回1/3を投げて与四死球12と抜群の安定感を誇る。元プロの楠城監督の手腕も光る。
 下馬評通りなら九州国際大付有利か。クラーク国際は二枚看板の起用法がカギを握りそうだ。

クラーク国際(初出場)
北海道深川市、私立
北海道大会優勝
主な卒業生: 福永春吾(元阪神)

九州国際大付(11年ぶり3回目)
北九州市八幡東区、私立
九州大会優勝
主な卒業生:清水優心(日本ハム)、富山凌雅(オリックス)、二保旭(阪神)、髙城俊人(DeNA)、三好匠(広島)、永井謙佑(J1FC東京)、潮田玲子(元バドミントン選手)

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