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2024/06/10 夜中に雨が降ったあと

夜中に雨が降っていた。

窓を閉めていても、屋根にざあざあと当たる雨の音が大きく聞こえてきていた。

翌朝、ドアを開けたら路面がまだ濡れていた。

たくさん降った雨が、地面にたまっていた熱を冷ましていったのか、少し肌寒いくらいだった。

生地が厚手の黒いカーディガンのタグをハサミで切って、羽織ってみた。

このカーディガンの生地は表面がなめらかで、柔らかい。ピアノの鍵盤にかぶせてあるフェルトのような感じ、と言うのか……。

フェルトは伸びないけれど、このカーディガンの生地は伸びがよくて、着ているとなんだかほっとする。

生地の名前をGoogleで調べてみた。

おそらく、ポンチ素材、と呼ばれる生地のようだった。

「両面機」と呼ばれる特殊な機械で、表と裏を同時に編んで作られるダブルジャージー素材のことを、ポンチ素材と呼ぶのだそうだ。

着ていると、生地が柔らかくしなやかで、また厚手なのでちょうどよい重みがあって、ぴったりと寄り添い、包み込んでくれるような感触があるのだった。

着ていて、なんとなく安心できる服、というのはいいな、と思った。

しばらく、自宅で着るときに安心できたり、リラックスできたり、楽しくなれるような服を探してみようと思った。

その服を着ていると、第三者にどう評価されるか、とか、そういうことを考えるのはやめてみよう。



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