宮崎のひょうたん市場はこんなところ
2020年が明けた頃。ずっと信じて執着し続けたものを手放すきっかけになる出来事がジワジワと起こり始めた。手放さなければならなかったのか、手放すように仕向けられたのか。。。手放した途端に、私の中のエネルギーがガラッと入れ代わり、思考の脳内変換の回路が今までと逆回りになった。
この世界は何かがおかしい。コレが当たり前なら、生まれて来た意味はなんなのか。ヒトはどうして争いを避けたいと口では言いつつ、日々の身近な小さな争いで皆疲れているのか。地球環境を守りたいと言いながら、なぜ過剰な消費を止めようとしないのか。。。私の中に抱えていた疑問が沸々と湧いて来ていた。そんな時、ひょうたん市場の吉田ケンゴと言う人物の放つ言葉には側に居なくても感じる生きることへのエネルギー、平和の願い、人々の魂を搾取する横暴な権力へNOを突きつける非暴力の抵抗・・・どれも考えなくてもすっと心に留まる。これはどう言うことなのだろう。。。
そうだ、、、随分前に書店で偶然手に取った本を、何かに迷ったときに必ず読み返していたものがある。ディーパック・チョプラという医学博士の著書「宇宙のパワーと自由にアクセスする方法」という著書だ。彼は、この世にある全てのものは、最初は観念か、考えか、概念や何らかの形をした願望であり、その源にある「考える存在が純粋意識」で、目に見えるもの全ては意識そのものだと言う。その純粋意識が全てのものの形を作り、現象を引き起こしているという。喜怒哀楽、願望、欲望、この世の目に見える存在のその奥に存在する純粋な望みに目を向けろと。意識は必ず目に見える形になるのだと。。。そうして、読み返す度にいつも自分に問いかけると、「平和や地球環境の破壊を止める」と私の心は言う、そんな、この権力や金がものを言う世の中で、お金にもならない、どうしたらそんな活動に参加できるのか。。。夢物語のような答えだった。
けれど、純粋意識の願望。だから辿り着いたのか。。。いつも私は心の何処かでこう言うことを考えていたのだ。そして、ロケットストーブを手に入れることは、いま思えば吉田ケンゴさんへ近づくことは、純粋意識が望みを叶えるための一歩だったと言う事だったのかもしれない。と、妄想を抱き宮崎県の都農にある"ひょうたん市場"へと一人向かわなければ!と、毎日毎日思う様になったのだ。
ひょうたん市場へは、次の軸足を何処へ置くのか。自分の中での確認と確信、それに対する腹の中で蠢く、数々の不安を取り除くために向かった。有給休暇を使い、コロナの給付金10万円をその旅費に費やした。
私の軽自動車は既に走行距離が100000キロを超えており、エンジンに不安を抱えていた。エンジンオイルが燃えて減ってしまうのだ。費用も限られているけれど、宮崎県まで往復2600キロを無事に走るために、先ずタイヤを新品に交換した。それから、エンジンオイルの補充を積んで、サービスエリアでこまめにチェックして何度か足した。一度、サービスエリアのガソリンチャージの時、スタンドの人がサービスで足してくれた。ただでさえ心細かったから、とても心に染みた。
群馬県の伊勢崎インターから出発して間もなく、長野のサービスエリアでカエルさん達が応援してくれていた様に思えた「無事かえる」ように^_^
早朝に出発し、宮崎県都農まで車中泊もせずひたすら走り続けても20時間かかり、着いたのは夜中だった。都農に着いてからひょうたん市場の場所が分からなくて、夜中まで起きて待っていてくれたケンゴさんとノブさんと楽さんに電話で連絡を取ってなんとかたどり着いた!!
ひょうたん市場は基本、というか…全開キャンプヽ(^o^)私の目的は、それを体験する目的なので、一般的な宮崎県の名所旧跡めぐりとグルメツアーのお土産話しにはならない。そして、アウトドア料理を作って、夜にはキャンプファイアーを囲む様なキャンプでもない。「暮らしがキャンプ」なのだ。その暮らしを体感しに行ったと帰ってから知人に話すとみんな目を丸くし、意味がわからない様で、一瞬言葉を失うのです(藁)。コロナで、ロトさんのゲストハウスは閉鎖中だったので。それでも皆んなで私を迎えるために考えてくれた。ロトさんがカフェを建設中の場所に、この様にテントを張ってくれて此処に寝ることが出来た。ちょうど、都農でもコロナのクラスターが発生している緊急時の中の心遣いに…本当に、感謝している。ここは、木が生い茂る山の中で、夜になるともちろん街頭はなく真っ暗だ。ヘッドライトや懐中電灯がなければ全くなにも見えず、何も無しで歩けば石に躓くか、坂を転げ落ちるかも知れない。建物にぶつかるなんてのはラッキーだ。
これは、謎の実験中。説明は長くなるので省くことにする。この時は照明を当てているから明るいけれど。周りの感じをみて貰えば、その暗さの度合いが伝わるかと思う。
ひょうたん市場でケンゴさん達が市場のスペースを作っているのがこれ。塩水に浸けた竹でつくられている。都農は梅雨が明けたところで、屋根の上はとても暑かった。振り返るとここは高台で海が広がっている。この屋根の下にケンゴさんのバラ色プランが実現する。12月にその市場作りを手伝いに行く。
ちなみに、虫はいる!とにかくいる!夏だったから尚更。蚊やブヨには刺されまくる。ぼーっとしているとブヨに刺されて痛っ!となる。見たことのない虫もいる。蟻も足元からいつのまにか上がってきて噛む、夜はケンゴさん達が食事をするテントの天井にゴキブリが走り回っている。また、虫だけではない足元には烏骨鶏(ウッコと呼んでいる)達も歩いている。食べ物をこぼすと拾って食べてくれる。虫も鶏も人と棲家を分けると言う既成概念が壊れるのだ。虫は居て当たり前、草も生えて当たり前、この土地はそもそも人間が占領する土地ではなく、草木や虫や動物達の共有スペースなのだ。
ココウ↓
大きなアブ、こっちを見てたから撮ってあげた↑
ノブさんが、ロケットストーブで作る料理は既成概念に囚われておらず。これがまた美味しい!彼女そのものが料理に現れていた様な気がした。とてもナチュラルで何かに囚われておらず、ノブさんと話しているとほっとするのです。その辺に育っている草木の葉も戴く。珈琲豆も生豆から手際よく煎っていて、とても美味しい。
そして、馬もいる。マルコとモクだ。
この馬ちゃんたちがこうしてムシャムシャとカボチャを食べて消化されなかった種があちこちにボロと一緒に落ちて実ったかぼちゃがコレ。ひょうたん市場から譲ってもらい送って貰った。かぼちゃの種は周りが異常にヌルヌルしているのを知ってる人はどれだけいるだろうか。あれは、動物に食べられても消化されずに排泄され、種を残すための手段なのだ。
トイレはもちろん!木の板に穴が開けてある、ぽっとんトイレ。これは、想像していたけれど、初心者は(特に夏場は虫が飛び交って)驚愕かも知れない(藁)トイレットペーパー???無いです!!ケンゴさんが、「ペットボトルに水にを持って行って、流しながら手で洗えば良いんだよ。身体の状態も分かるし最高だよ!!」って。ほぉ〜〜〜ぉ、と。。。私はえーー!となる可愛いタイプではないのが良かったのか、まずは実践。直ぐ慣れました。トイレットペーパーで拭いて水洗トイレでざーーーっと流す。も既成概念でしか無く呆気なく破壊される。
写真が動画しかなくて上げられないのが残念なのだけど。テントの奥にはドームがあって、そこには沢山の筵とドーン!とドラムセットがある。そう!ケンゴマンは何を隠そう、ミュージシャンなのだ。そのドームの中でドレッドヘアのケンゴマンがドラムを叩く姿はカッコいいのです!吉田ケンゴで検索してみると、「吉田ケンゴは日本のミュージシャン」となっています。
そして、私が大好きな土壁の建物。これは、お風呂。ケンゴさんの作る造形物は、人並外れた美的センスから編み出される機能美が溢れていて。このセンスを私はリスペクトしている。阿蘇のお家はまだ見たことがないけど。やはり、土壁で作られているらしい。私はこの土壁の家を自分で作りたいと思っている。現代の建物は、住まなくなった後のことなど何も考えず、売れれば良いと言う考えで建てられている。そんな建物だらけになった街を、人類はどうするつもりなのだろうか。土壁の家は、藁と土と、どうもひょうたん市場のは馬ちゃんのボロが混ぜてあるらしい。住まなくなったら壊して土に戻せる。多分、日本の気候にも合っている。修理も方法さえ知っていれば誰でも出来る。私にとって、そう言うことが一番の魅力なのだ。
音楽は何をかけるか、3人で色々やってるところ。いつもこうしてユーモアがある会話が飛び交い、いつも新しくて面白いことを考えてる。。。この3人が、私は大好きです。
手前に写っている青年は、ケンゴさんの息子、楽さん。けん玉の名人であり、最近のTwitterを覗くと、車の修理もやってしまったり、釣り名人にもなりつつある。
帰りは、帰りたくなくて。でも、またここへ来ることを心に決め群馬へ帰って来てしまった。このひょうたん市場をつくるまでの経緯、ケンゴさんの人生と出会った人々、私の人生と出会った事柄、私がここへ来た経緯、社会のこと、思想、哲学のこと、経済のこと、この先の地球の未来の事…etcたくさんの話しをした。沢山の時間を割いてくれた。ノブさんが焼いた最高に美味しい朝ごはんを持たせてくれて。。。帰る途中のSAで食べながら、泣いた、ボロボロ涙が止まらなかった。
帰りは、途中で何度も寝たので28時間かかってしまった。そして、クルマもあの時より傷んでいるようだ。今度行く時はどの手段を使おうか迷う。それに、資金の問題だ。。。振り払っても振り払っても、どこまでもお金の問題が絡みついてくる。困ったものだ。。。
ざっと、私が体験したひょうたん市場の様子。なんとなく伝えられただろうか。とにかく、ここはインフラを手放し、知恵をしぼり、多くの応援者の助けてを得て、工夫のある暮らしを生み出すところ。私達はお金を払って当たり前に便利な暮らしをしている。しかし、ここは当たり前にあるものが、なにもないのだ。当たり前を疑うこと、わざわざ不便さの中に身を置くことに意味があり、そこからの視点でなければ見えないものがある。
この社会の現状と連動した地球環境の悪化「このままで良いはずがない。」ケンゴさんも、その家族、仲間たちもそう思っている。私もそうだ。だから、この時私は軸足をひょうたん市場に置いてきた。あと一歩を踏み出す時、それまでに、そこに行くには。。。何をすれば良いか。藁を綯いながら様々な思いを巡らし、私の魂に呼びかけ、ゼロから生み出す試みを日々楽しく考え過ごしている。
読んでくれてありがとう(´∀`=)ナンだかピタだかわからないパンをどうぞ♬
レシピ✴︎強力粉2カップ 薄力粉1カップ 人肌に温めた牛乳1カップ オリーブオイル大さじ2 ドライイースト大さじ1 砂糖大さじ1/2 塩小さじ1/3
2020年12月〜この搾取とハラスメント、地球環境の破壊を容認する人の経済活動に薪をくべることをやめ、人々が自立して支え合う新しい経済や繋がりを創り出す目的で活動している宮崎県のひょうたん市場作りに参加予定。テントで寝袋のキャンプ暮らしになります。サポートで応援資金を募ってます!