さつき ひなた

もう一つのわたしのはなし。2000年生。

さつき ひなた

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マガジン

  • 中学生、私はカルト二世を自覚した。

    中学時代に自覚したカルト二世であるという事実と、そこから見えてきたもののエッセイです。

最近の記事

中学生、私はカルト二世を自覚した。(4)母の話

これは私のもう一つの話。(1)~はマガジンにまとめてあります。 新興宗教(崇〇真〇)と母の出会い母は兄弟の中で唯一の女性だった。田舎の実家では女性らしく。お姉ちゃんらしくと言われ、勉強はできた方だったが、働けといわれ短大はでたものの希望した勉強はできずに就職、出会った父と結婚している。 裕福とはいえない家庭だったが、家族親戚のつながりの濃い実家だ。 その母、私の祖母は自営の家と別に働いていた。しかし家族・親戚との相性が悪く、家庭や子供に対する気持ちと仕事とのバランスが

    • 中学生、私はカルト二世を自覚した。(3)”神の業”は治療か。

      これはもう一つの私の話。(1)~はマガジンへ。 清浄化と体験談の話私が幼いころから抱えていたアトピーも、「これはあなたの中の毒素を神様がきれいにしようとしてくださっているのよ。清浄化よ。」と母は毎度のように言っていた。 これは教団(〇教〇光)の考え方で、悪いこと(病気、災害など全て)の大半はこの世に成仏できずに残ったり、先祖やその人の前世に怨みつらみがある霊によるものであり、体に溜まった毒によるものもあるとしていた。 病気などは「お清め」によって、溜まってしまった毒素を

      • 中学生、私はカルト二世を自覚した。(2)洗脳なんて知らなかった。私は無敵だった。

        これは妄想でもフィクションでもなく、私が抱くもうひとつのはなし。(1)~はマガジンにまとめてあります。 小学4年生、「おみたま」を身に付けるようになった私は正式な信者になった。 ここでいう”正式な”とは、教団(崇〇真〇)が一番大切な業としている 「神からの光をおみたまを持つものが神に(教祖に)変わって手をかざし、額の奥にある魂から体全体までを清める儀式」 を行うことができる状態になったことを指し、信者たちはこれを「お清め」と呼んでいる。 「お清め」ができるようになっ

        • 中学生、私はカルト二世を自覚した。(1)何かが違うと思った日

          この社会で、自分が何者なのかを迷い、葛藤し、泣きそうな、かつての私のような人がこれ以上増えないことを祈って文を起こす。 思い出したこと「ネトウヨ」「パヨク」「フェミニスト」…今日もネットで飛び交うこれらの言葉たち。どちらがいいとか悪いとか。加担するとかじゃなく、ふと、自分のひた隠しにしてきた過去がよみがえってきた。 今、私はこの社会にごく普通(?)に存在する大学生だ。先日成人した。いわゆるミレニアムベイビーの世代である。 コロナが社会を飲み込む前は、派手ではないが普通に

        中学生、私はカルト二世を自覚した。(4)母の話

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