個展「おばけ館_美術やしき」終わりました。
【お礼!】
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2023年8月8日~9月24日まで開催していた
個展「おばけ館_美術やしき」終わりました。
終わって少したって、少し一息。
まずは、お越し下さった方々、本当にありがとうございました。
気にかけてくださっていた方々も、ありがとうございました。
関わってくれた方々には感謝!感謝しかありません!
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今回の個展が動き出したのが2022年10月頃。
奥多摩町立せせらぎの里美術館の企画をしている鋤柄さんのお誘いから。
2012年、青梅の製材所跡地で勝手に
国立、奥多摩、美術館、という看板を設置してから
なんだかんだ11年。
まさか奥多摩町立のちゃんとした美術館で個展が開催できるとは
夢にも思っていませんでした。
何をやろうかなと考えだしてみると、
前回の個展からあっというまに5年たっていました。
5年で変わった事、変わらない事、
そんな事を考えながらのスタートでした。
考えながら、ふと、改めて油絵を描いてみようと決めました。
僕の美術の根っこには、何も考えず、
ただただ美大受験のために油絵を描いていた時期があります。
その時期に、今の自分を形作るなにかが生まれました。
しかし、大学に入って以来、油絵を描くという事を
少し避けてきました。それは、
油絵があまりにも美術だったからかもしれません。
美術におけるアイコンとして、絵画・油絵が存在していて。
美術は、美術以外の物事を美術に換える事。
そんな捻じれた美術への思いや、油絵への憧れがあって、
その中で、もがいてきました。しかし、ここ、
この個展が決まって、動き出してみると、
「美術どうでもいいな~」とやっと思えるようになってきました。
まだ、もちろん「どうでもよくない!!」とも同時に思っていますが。
美術、美術、言わなくても、
「美術」という問いが自分の中から消えてしまう心配が
なくなっていると確かに感じます。
それがこの5年の変化なのかもしれません。
今回、展示した油絵はそんな中で生まれたものでした。
だから、描いていてとても楽しかったのです。
この個展をスタートに油絵を描いていこうと思っています。
また、お見せする機会があれば、ぜひ見に来てください。
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そして、今回の展覧会は、僕の個展でもあったのですが、
僕がやっている奥多摩美術研究所が、
こんなこともできるよ、やっているよ、
という事をお見せする機会としても考えていました。
実際に会期中、バタバタしてました。
正直、思った以上にバタバタしてしまって、
こんなはずでは、、、と何度か立ち尽くしてしまいました。
そんな時は、仲間が助けてくれて、
なんとかのりきる事が出来ました。
この個展の準備、会期中に
奥多摩美術研究所で動いていたのが、以下の3つの展覧会でした。
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ワタリウム美術館「山田寅次郎展」
https://bijutsutecho.com/magazine/news/report/27649
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「ARTBAY TOKYO アートフェスティバル2023」
https://bijutsutecho.com/magazine/news/report/27796
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スパイラル「50,50 FIFTY GENTLEMEN OF EYEVAN」
https://goetheweb.jp/lifestyle/more/20231005-50-50?heading=2
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奥多摩美術研究所も少しずつ仕事を頂けるようになってきました。
仲間と動いているととても心強く、楽しいです。
引き続き面白い事やっていきたいです。
がんばります!
佐塚真啓、奥多摩美術研究所、共々、
ぜひ今後とも倍旧のお引き立て
賜りますようお願い申し上げます!
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汗が止まらない暑い熱い夏が終わって、
昨日ストーブを出しました。
一雨一雨、景色と気持ちが変わりますね。
季節の変わり目、みなさまどうぞご自愛くださいー!
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(20231011_佐塚)
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【西の風新聞のでコラム】
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国立奥多摩美術館館長の
他の美術館に行ってきた!(Vol.18)
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せせらぎの里美術館
『佐塚真啓個展 おばけ館_美術やしき』
会期:2023年8月8日〜9月24日
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今回は、どこかの美術館に行ってきて、その感想を書くという内容ではなく、せせらぎの里美術館と国立奥多摩美術館で開催中の、自分の展覧会の告知と宣伝をさせていただきます。2018年7月に開催した個展「冬はさむい夏はあつい」から、約5年ぶりの個展「おばけ館_美術やしき」が現在開催中です。奥多摩町立せせらぎの里美術館で展覧会をやりませんか、というお誘いを去年の秋頃にいただき、重い腰をあげ、何をやろうかと思案を重ね、いざ、頑張ってみようかな、と具体的に動き出したのが年明けて少したった春頃。5・6・7月は仕事を極力しないよう努め、バタバタと準備をし、8月8日なんとか、せせらぎの里美術館での個展開催に至りました。そして、その3日後の8月11日には国立奥多摩美術館での展示もなんとかスタートさせられました。ここ数年、エンターテインメントと美術について考えていました。エンターテインメントを日本語に直訳すると「娯楽」となるのですが、そこでおこる作り手と観客のやりとりは、〈感動させますよ。感動させてください。感動したでしょ。感動しました。〉〈楽しませますよ。楽しませてください。楽しいでしょ。楽しかったです。〉〈泣かせますよ。泣かせてください。泣けるでしょ。泣けました。〉という観客のある感情にたいしての期待と、その期待に対しての作り手の明確な返答で成立している。そんな事を考えていると「おばけやしき」は、わかりやすいエンターテインメントの形をしている。〈怖がらせますよ。怖がらせてください。怖いでしょ。怖かったです。〉それに対して、「美術館」での、作り手と観客のやりとりは、明確でわかりやすい形をしていない。よい美術作品には多くの誤解と誤読をする余地がある。だからこそ、観客には、作品と向かい合い、一歩踏み込んで自分を見つめ心を動かす能動的な姿勢が求められる。そんなふうに考えると、「美術館」と「おばけやしき」は違う。そんな2つのありようを交えて、改めて美術について考えてみようという所から今回の展覧会がはじまりました。どう2つが交わったのか、ぜひ見に来てください。お待ちしております。(佐塚真啓)
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