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中学生がつくるカフェ②「Surriento miento」

里山百手プロジェクト、第八回は先週に引き続き、「地域に感謝を伝える一日カフェ」を開店します。企画の詳細は下記の記事をご覧下さい。

二店舗目は、「Surriento miento」。
新型コロナウイルス感染拡大を受けて、地域の人々はなかなか都内の高級レストランなどで外食することが出来なくなってしまった。それを受けて、少しでも高級レストランで過ごすような時間を提供できたらという想いから。店名の由来は、高級レストランっぽい響きのイタリア語をとった。
YouTubeで“一流の接客”を勉強し、実践。音楽はジャズをかけ、ユニフォームはブレザーにネクタイ。上品な雰囲気を演出。今年ならではの社会課題へのアプローチです。
今回のお客様は、地域で登下校の見守りをしてくださっている方々や、民生委員さん、出身小学校の校長先生、自治会長さん、コミュニティセンターの職員さんなど。

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オープン前に生徒同士で接客の練習。心地いい時間を過ごしてもらえるよう、所作や距離感、声がけのタイミングなどを確認しました。

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テーブルセットは名刺サイズのスマートなメニュー表。筆記体の英語でカッコよく店名「Surriento miento」を書きました。

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メニュー表の裏面には感謝のメッセージを忍ばせて。

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お出迎えの様子。

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入店と同時にアルコールで手指の消毒。セルフサービスではなく、お出迎えの流れで一人ひとりへご挨拶と共に。

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お客様が揃ったら、ご挨拶を。どんな想いで準備してきて、どんな時間を過ごして欲しいかを話してくれました。

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ラテに描く絵はお花やハートの模様など、オトナの雰囲気に。

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プリンと飲み物のご提供が済んだら、用意していたお土産(折り紙で装飾したクリップ)を配りました。配るのに合わせて、お客様と思い思いの会話を広げることを試みます。

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みんな緊張していて正直なかなか軽快なトークとはいきませんでした。
しかし、お客様も元々みんなと関わりの深い地域の方々なので、お客様側からも質問やお声がけをいただき、徐々に笑顔や笑い声が出るようになり、和やかな時間になりました。

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無地だと思っていたコースターの裏側に「なんまん」の絵が描いてあるというサプライズ演出も、皆さん喜んでくださっていました。
コースター、クリップ、メニュー表のメッセージカードがお土産です。

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ドアボーイがお見送り。

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後片付けや洗い物までしっかりと。
お店をやるって楽しいなぁ、なんて感じてくれたらいいなぁ。と思っていたら、「高校生になったらバイトしたいです!」と言ってくれる子がいたりして。
講師としてもお店を提供した身としても、とても嬉しかったです。
そういう小さな衝動や興味のタネを、今後の人生で大きく育てていって欲しいです。

スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学で行った「stay hungry, stay foolish」で締め括られる有名なスピーチの中に、“点と点を繋げる“という話が出てきます。
「いつか役に立つかどうかなんて想定せず、衝動や興味の熱を素直に燃やそう。燃やした熱は人生に点を打つ。人生の中でそうして打っていった点と点は、後に意図せずとも繋がり、自分だけの線を結ぶ。」
この話はそんなメッセージであると僕は理解しています。ジョブズの場合は、大学生の時に進学を諦めて興味の赴くままに学んだ”カリグラフィ“という点が、後にコンピューターという点と結ばれ、それまでにない美しいフォントを持ったマッキントッシュが生まれたとのことでした。
「バイトしてみたい」と思えた衝動や興味の核はどこにあるのか。カフェでの体験を(食べ物をつくる、お客様を喜ばせる、空間をつくる、など)要素分解して、自分と向き合って考えてみて、自分の好きな点を打って欲しいです。

里山百手プロジェクト 第八回
講師 福田大樹

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