古都奈良さんぽ後編
神宿る三輪山 大神神社
古事記によると、、、
三輪山は、古来より大物主大神がしずまる神の山として信仰されていて、本殿は無く、三輪山そのものが御神体として祈りを捧げる。その様式から、この国の最古の神社と呼ばれているそう。
第10代の崇神天皇(3世紀後半)からも国造りの神、国家の守護神としてあつく祀られたという記録もある。
2日目は、この大神神社(おおみわじんじゃ)から訪ねよう。
平坦な奈良盆地の田舎の風景を走っていると、大きな鳥居が現れ、その向こうに妙に形の整った山が見えてくる。これぞ、太古より人々に崇められてきた三輪山。巨大な鳥居と三輪山に、なんとも特別な場所であろうという雰囲気を感じる。
二の鳥居をくぐると、気持ちの良い雑木林が続いていく。
石の階段を上がると、拝殿にたどり着く。山そのものが御身体で、本殿は無い代わりに拝殿を通して参拝をする。
拝殿のそばには、とても立派な杉の木があった。
その後、健康の神の笹井神社、知恵の神の久延彦神社(くえひこじんじゃ)をまわった。そして、展望台に上がり大和盆地を見下ろし、振り返って背後の三輪山を改めて見上げる。しばらく見上げていた。
帰りは、名物三輪素麺をしっかり購入。
やっぱり壮大な東大寺の大仏様
25年前の修学旅行のうっすら記憶の中にある東大寺大仏殿。
あたらめて、会いにいく。
南大門の運慶、快慶による金剛力士のスケールの大きさに、
「こんな大きかったっけ?!」と驚く。
修学旅行生の波の中に流されながら、大仏殿へ、、、
「東大寺の大仏様ってこんなに大きかったっけ?」ものすごいスケールだった。25年前の記憶の中の大仏様のサイズをゆうに超える大きさで、ものすごい迫力だった。
その日は、まだまだ残暑厳しい日で、修学旅行生の波と大仏様の迫力、奈良公園の鹿のグイグイぶりに、私ら夫婦はすっかりバテてしまった。
奈良町に戻り、迷う事なくかき氷のお店へ吸い込まれる。
フレッシュ桃たっぷり乗ったふわふわのかき氷は、からだ中に染み渡り、救われるのだった。
朝の鹿散歩は気持ちよく
最終日、宿の朝食を早々に済ませ、帰る前に春日大社まで散歩がてらに歩いて行こう!という事に。
8時半過ぎの奈良公園はまだ人も少なく実に気持ちが良い。
鹿に導かれるように、公園の奥の奥、春日大社の方へ歩みを進める。
小鹿と戯れ、
鹿の親子にうっとりと癒され、
春日大社に到着。
優美で壮麗なお社は1200年経っているとは思えないほどの朱色の輝きが艶やかであった。20年に一度の式年造替によるもので、最後の式年造替は平成28年の秋であったそう。
本殿の脇に樹齢1000年の大変立派な杉の御神木があった。
春日大社での参拝を済ませ、鹿さんたちにも挨拶をしながら帰路に着く。
ぎゅぎゅっと詰め込んだ週末の古都奈良をめぐる旅であったが、
奈良仏教が一番初めに取り入れられた都作りも味わえたような気がするし、それでいて、三輪山そのものが御神体で大神神社の雰囲気も味わえた。
神仏混合に古い都というものをたっぷりと見て歩くことができた。
修学旅行生の波も、鹿たちとの散歩もなかなか素敵な散歩であった。