最近聴いている音楽について⑴

  世界がどのような情勢であれ自分がどれほどみすぼらしい気分であれ、音楽を聴くことだけはやめないでしょう。筆をとることができない日も、暴飲暴食をしてストレス発散する日も、常に音楽とは隣り合わせ。
 
 さて、最近聴いている音楽について。基本的に新しい曲を聴くのを習慣にしたいとは思っていて、2020年の音楽を2020年に聴くことで、あとで自分の感情を時系列的に振り返りやすくなるし、少なくとも名盤と呼ばれた10年前の作品を今初めて聴くときよりも、リリース時にリアルタイムで聴いた方が劣等感がなくて済むし、その曲に対して考えられることも多いと思うのです。

 まずはPlayboi Cartiの新曲@MEH。プレイボーイ・カルティは好きな新世代ラッパーの一人ですが、僕の界隈ではタイラー・ザ・クリエイターのIGORを聴いている人は多いのに、EARFGUAKEに尽力したカルティを無視してしまっている人は少なくない気もする。
 世界が内容を求めているのに対し、遊び心で応戦する。プレイボーイ・カルティほど軽快なラッパーは他にいないでしょう。talkではなくshowで体現してくれる真のアーティストだと思います。

  

  続いてはそのTyler, the Creatorの新曲BEST INTEREST。12月に出ていたようですが、僕は4月現在初めて聴きました。Apple Musicでは2020年リリース扱いなんだよな.. IGORの気質を存分に感じられるこの曲を聴いたあとは、もちろんIGORを聴き直しました。IGORはそれほどに価値の大きな指標だったのです。

  

 続いてはUKからSkeptaの新作、Insomnia。ChipとYoung Adzとのコラボ作ですね。Skeptaはドレイクが目をつける前から聴いていたのですが(古参ファンアピール)、前作のIgnorance Is Blissはそこまでハマらず、しかし今回の合併作はかなり調子いい感じ。Adzのメロディとの相性が抜群かと。


  もちろんラップだけ聴いてて終われる一日なんてそうそうありませんから、Laura Marlingの新作Song For Our Daughterに行ってみましょう。PitchforkやAnthony Fantanoのレビューでリリースを知り聴きましたが、思っていたよりも明るい作品で、聴きやすく繰り返し聴く未来も見えました。NPRのタイニーデスクコンサートが最近出てました。


 Kiana LedeのニューアルバムKIKI。過去のEPに比べて充実した内容で、これもリピ必至。フィーチャリングが素敵なメンツ。6lackとかCol3traneとか名前に数字使って調子乗ってる奴ら、個人的に好きですね。Col3trane個人のシングルGood Newsも最近かなりリピートしている。キアナ・レデが出演しているネットフリックスのオール・アバウト・ワシントンも早く観なくてはと焦燥感に駆られています。むしろ焦燥感に狩られている? でも焦燥感って枯れるんですよねその内、だから早く観ないとマジで。


 最後を締めくくるのはTom MischのNightrider。Freddie Gibbsがフィーチャーされてます。メロディが心地よい反面、フレディのバースまでが遠くて遠くてもどかしくなりました。ユセフデイズのドラムも大好きです。Lift Offっていう曲のセッションライブ動画も迫力満点で最高。アルバム全部もあと数日で公開されるので、公開され次第聴きます。鮮度が大事ですからね♪


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