バーティカルSaaSにおけるパートナーセールスの奮闘〜失敗と挑戦、そしてその先へ〜
こんにちは。
カミナシでパートナービジネスの責任者をしております石川です。
今年も昨年に引き続き、「パートナーセールスアドベントカレンダー2024」に18人目として寄稿させて頂きます。
約1年前となりますが、下記の投稿をきっかけに、パートナーセールスの経験者の採用ができたり、登壇やインタビューのお話を頂くなど、色々なご縁につながり大変感謝しております。
今回は、少し前(2024年6月)にはなりますが、「パートナーセールス研究会」主催のパートナービジネスセミナーに登壇させて頂いた内容を元に改めて整理をしてお伝えできればと思っております。
はじめに
前提となる、カミナシの「マルチバーティカル戦略」について、弊社執行役員CROの宮城が分かりやすく記載させて頂いているため、ご覧ください。
バーティカルSaaSのパートナー選定は難しい
下記のスライドにある通り、バーティカルSaaSは特定の業界・業種やニッチな分野をターゲットにしています。そのため、ディストリビューターに展開しても幅広い業界・業種に対応しているホリゾンタルSaaSではないため、販売ハードルが高かったりするためなかなか支援が得られなかったりします。また、商談相手が管理部やバックオフィスのようなオフィスワーカーの方々ではなく、工場の現場責任者やノンデスクワーカーの方々となるため、パートナーを選定する上での難しさの一因となっています。
また、ホリゾンタルSaaSでは多くのサービスが既に比較対象として存在する一方で、バーティカルSaaSになるとそもそもの比較対象となるサービスが少ないため、購入者側の購買経験が少ないことも難しさの1つだと感じています。
パートナーの選定条件は?
立ち上げ当初、パートナー選定で失敗し、上手く成果へと結びつけることができませんでした。
その失敗経験から、現在は下記の6つの条件を加味して検討をしています。
もちろん、その他、パートナーとの事業シナジーやプロダクトアライアンスなど色々な観点での条件があるかと思いますが、まずは紹介(リファーラル)契約のパートナー選定の条件として整理をしました。
失敗と成功
カミナシの「マルチバーティカル戦略」にフィットしたパートナーを選定しようと、まずは全国に拠点展開している食品機械メーカーを選びました。このような特定の業界に強いパートナー企業を弊社では「ドメインパートナー」と呼んでいます。しかし、このドメインパートナーとの取り組みは、結果としてはうまくいきませんでした。
理由としては大きく2つありました。
1つ目が、受注した際にお支払いするfeeの動機付けがどうしても普段取り扱っている食品機械の単価に比べるとどうしても低くなってしまい、収益性として弱く魅力がなかったことです。
2つ目が、IT商材の販売経験がなく、パートナー制度の理解が不足していたことです。狙いとしては、他のIT商材を取り扱っていないことで、そのパートナー企業の提案先の独占ができるかもしれないと考えていましたが、結果的には現場への魅力
そんな中、既に成果を出している他社での取り組みなどもお聞きし、次に金融機関(地方銀行)を重点支援パートナーとし、注力しました。ここでの成果は、バーティカルSaaSとしての難しさはあったものの、一定の再現性のある成果へとつながりました。
一方で、その成果が労働集約型の支援やマンパワーを必要としていたため、この成果に甘んじること無く、次の挑戦へとつながっていきました。
挑戦
カミナシの中で、一定の成果の出ていた金融機関(メガバンク/地方銀行)との取り組みですが、バーティカルSaaSとしてのジレンマもありました。
それは、特に顧客親和性の部分で、仮に一人が担当する企業が100社だった場合、カミナシを案内できる企業が全体の◯%になってしまうという効率性の部分でした。
そのため、次の成功を求め、過去一度失敗経験のあるドメインパートナーとの取り組みを改めてスタートしています。
もちろん、同じ失敗をしないために、動機付けの確認やパートナー制度の理解など、取り組みとして成立するかをすり合わせしスタートしたため、早々に成果は出ました。
特に、短期的に成果が出た理由としては、【パートナー制度の理解・経験】の部分で、「パートナー任せ」にならず、パートナー主催で行われるイベントが全国で数回あり、契約直後からそのイベントに参加させて頂くことが出来たことが要因の一つです。
パートナーと一緒にカミナシのサービスを紹介させて頂く機会を頂くことで、パートナーとの関係性を活用させて頂きつつ、直接ご案内することでその場で細かなご質問にもお答えさせて頂けるのでより魅力に感じて頂くことが出来ました。
とは言え、さらなる成果を目指すためには新たな課題として、パートナー制度の契約形態の拡充が必要になってきました。
そして、その先へ
同時に、カミナシとして一つのプロダクトだけを提供していた環境から、複数のプロダクトを提供する「マルチプロダクト」への移行が、パートナービジネスの組織にも求められています。
現在は、パートナー制度の拡充(卸・再販)を進めつつ、足元で「マルチプロダクト」の提供を想定したパートナー制度の整備や対応を進めています。
この変化によって、改めてドメインパートナーや金融機関のパートナーとしての強み・弱みの捉え方が変わり変化しています。
また、事業シナジーを考慮したパートナーの捉え方や選定にも変化が出てくる予定です。
今後の取組の一例(現在進行系含む)
最後に
カミナシは、現在、まさに次のステージへと駆け上がろうとしています。
事業・組織が急速に拡大・変化しているため、現場でもその変化を楽しみ、日々成長が求められ、それを実感して従事することができると思います。
本記事が少しでも、参考になれば幸いです。
合わせて、もし、ご興味を持って頂きましたら、お気軽にご連絡ください!
Facebookはこちら:https://www.facebook.com/aihcdbg/
Xはこちら:https://twitter.com/ishikawa198304
あとがき
「パートナーセールスアドベントカレンダー2024」も残すところ、
11月28日(木):ウイングアーク1stの中原さん(@funfunsales)
11月29日(金):あしたのチームの北川さん(@kitagawa_1130)
「パートナーセールス研究会」のコミュニティマネージャーのお二人です!
宜しくお願いしますmm
#パートナーセールス研究会
#パートナーセールスアドベントカレンダー2024
#ノーコード
#カミナシ
#パートナーセールス
#パートナービジネス
#アライアンス
#ノンデスクワーカー
#現場DX
#デスクレス