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債務超過なのに、高配当企業。謎だらけの優良企業フィリップモリス

私はたばこを吸いませんが、たばこ銘柄というのは、高収益、高配当というのが定番です。

フィリップモリス「PM」株価・四半期EPS推移チャート

このチャートをみて気が付くと思いますが、純資産の領域(薄紫)がありません。実際には、フィリップモリスのバランスシートの純資産の科目はマイナス。つまり債務超過の会社です。債務超過なのに高配当優良銘柄?どうして??となりますが、これにはからくりがあるようです。

公認会計士Hiroさんの記事がわかりやすかったのでリンクを掲載しておきます。
フィリップモリスの真実の姿を暴く!(純資産は時価で考えよう)
https://growrichslowly.net/true-bs-of-pm/

結論としては、時価評価でみるか、簿価でみるかの違いがあって、時価評価でみればまったく問題ないということです。

バランスシートへの疑問が解消されたので、収益力に目をむけてみましょう。

EPSは右肩上がり、薄緑色の領域が株価にほぼ重なっているので、割高感はないですね。(2021年12月期のPER16倍)
今年3月からの利上げ局面においても大きな株価の下げは見られません。

今後の米国のリセッションを見通した、投資銘柄として、バフェット太郎さん推奨の、バンガード米国生活必需品セクターETF(VDC)の構成銘柄でもあります。(*1)

また、昨年は3四半期連続で、営業キャッシュフローマージンが50%近くにもなりました。以前に紹介した、マイクロソフト、マスターカードあたりの会社がこの数値を出すのは、イメージできますが、製造業でこの数字を出すのは、すごいことだと思います。

配当については、ここ数年、配当利回り5%台以上を維持しています。評判通りの高配当企業です。一方で、配当性向がつねに80%以上というのは気になるところです。
今後、この高配当水準が維持できるか見どころになります。

フィリップモリス「PM」株価・四半期EPSチャート
https://www.tenq.cc/stocks/PM   
過去5年の配当利回りデータを参照できます。

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